パリでも選手村で採用された段ボールベッド。このアイテムが物議を醸している。(C)Getty Images 男子サッカー競技のスタートによって、いよいよ開幕したパリ五輪。4年に一度のスポーツの祭典が幕を開けた中で、国際的な注目を高めて…

パリでも選手村で採用された段ボールベッド。このアイテムが物議を醸している。(C)Getty Images

 男子サッカー競技のスタートによって、いよいよ開幕したパリ五輪。4年に一度のスポーツの祭典が幕を開けた中で、国際的な注目を高めているのが、多くのアスリートたちの拠点となる選手村だ。

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 セーヌ川の河岸に建築された今大会の選手村は、82棟約7200室を配備。施設内には24時間営業のレストランや映画館なども立てられ、大会期間中に選手たちが心身ともに健康でいられるような工夫がさまざまに凝らされている。

 そうした中で開幕前から関心を集めてきたのが、各室に設置された「段ボールベッド」だ。21年の夏に開催された東京五輪でも話題となった同ベッドは、エアウィーヴ社が開発。軽量で組み立てやすく、さらにリサイクルも可能で、「史上最も環境にやさしい大会」を目指している大会組織委員会の意向が採用される形となった。

 もっとも、選手たちからはシビアな声も伝わってきている。

 米スポーツ専門局『CBS Sports』によれば、「快適さ」に不満の声が相次いでいる状況だという。東京五輪時に物議を醸したマットの質は、さまざまな硬さが選べるようになり、「よくなった」と言う声がある一方で、SNSで海外アスリートたちの“本音”は目立っている。

 豪州の水球選手ティリー・カーンズは自身のTikTokで「マットレスは一番柔らかいものを使っても岩のように固い」と吐露。さらに東京パラリンピックで金メダルを3つも獲得した米短距離代表のニック・メイヒューは『CBS Sports』の取材で「とても寝心地が悪い」とキッパリ。「Amazonでマットレスを注文して、東京のときよりも快適に眠れるように、現地に送ってもらおうと思っている」と“対策”も明かしている。

 東京五輪でも話題を呼んだ段ボールベッド。もちろん、個人差はあるだろうが、その質に選手たちから反発の声も集まっているようだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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