パリ五輪でメダルを目指すU-23サッカー日本代表の背番号No.10が決定した。エースナンバーである10番を背負うのは、オランダ1部スパルタ・ロッテルダムに所属する斉藤光毅(22)である。  7月15日に行われた開削国フランスとの強化試合で…

 パリ五輪でメダルを目指すU-23サッカー日本代表の背番号No.10が決定した。エースナンバーである10番を背負うのは、オランダ1部スパルタ・ロッテルダムに所属する斉藤光毅(22)である。
 7月15日に行われた開削国フランスとの強化試合では、先発メンバーとして出場。優勝候補の一角であるフランスを相手に1-1で引き分けるなど、順調な仕上がりを見せる大岩ジャパンの攻撃を牽引した。 昨シーズンのオランダリーグでは、「毎週、ディフェンダーを悩ませていた」と評価され、オランダメディア『AD』が選ぶ年間ベストイレブン入り。ハムストリングの手術で4か月のチーム離脱を余儀なくされたものの、22試合で3得点5アシストをマークした。
 その最大の武器は、ドリブルによる仕掛け。U-23日本代表の藤田譲瑠チマ主将も「一人で(ディフェンダーを)外せる能力がすごく高い」と認めるドリブルで、パリ五輪で待ち受ける強敵たちの分厚い守備を切り裂く、パリ五輪の新エース、遅れてきたスーパードリブラーの大会にかける熱い想いから、サッカーとの出会い、ドリブルの秘密、知られざるプライベートまで、直撃インタビューを試みた!

 「自分のプレーを出したかった」

――U―23日本代表として参加した、アメリカでの親善試合では、2試合とも得点に絡む大活躍でした。斉藤選手ご本人の手応えはいかがだったでしょうか?

斉藤 代表チームは久しぶりでしたし、自分のプレーを出したかったので、持ち味であるドリブルでの仕掛けなどは、多少なりとも出せたかなと思います。

 ただ、ボールを失う場面やカウンターを受ける場面、守備の部分などで課題がたくさん見つかったので、そこはポジティブにとらえて、本番までにしっかりと改善していきたいなと思っています。

「コミュニケーションで解決できる」

――その課題について、もう少し詳しく聞かせてください。

斉藤 たとえば、ボールを失った場面や仕掛けた後のクロスの正確性です。
直接、結果にかかわるプレーでは、もっと改善できる部分がたくさんあると思いますし、パスが合わないとか、ボールを失ってしまうというのは、選手間のコミュニケーションで解決できる部分もあると思うので、今後もっとコミュニケーションを取りながら、やっていきたいなと思っています。

――遠征で大岩監督から何かアドバイスはありましたか?

斉藤 個人的にはありませんが、チーム全体でたくさんミーティングをしたので、その中でオリンピックに向けて日本代表という誇りをしっかり持ってやっていかなければダメだと思いましたし、チームとして同じ方向をみんなで見ていこう、という話はしました。

――斉藤選手は以前、パリ五輪の目標を「優勝」と話していました。今も、その気持ちに変わりはありませんか?

斉藤 もちろん、優勝したいと思っていますし、日本の皆さんも、それを期待してくれていることだと思うので、より高い目標を持ってやりたいなと考えています。「斉藤のおかげで優勝できた!」と言ってもらえるくらい、活躍したいと思っています。

――期待しております。

斉藤光毅(さいとう・こうき) プロフィール 2001年8月10日生まれ、神奈川県出身。170センチ、61キロ。犬蔵SCから横浜FCジュニアユースを経て、横浜FCユースへ。下部組織から横浜FCで育ち、18年9月にプロ契約。J2デビューを果たすと、通算31試合で6得点。20年にチームが13年ぶりにJ1昇格を果たすと、J1通算32試合で3得点。19年には、U-20ワールドカップに出場。20年シーズン終了後に、ベルギー2部のロンメルSKへ完全移籍(29試合5得点)。22年6月に、オランダ1部のスパルタ・ロッテルダムにレンタル移籍(32試合7得点)。昨シーズンは、ハムストリングの手術で4か月、戦線を離脱するも、公式戦22試合で3得点5アシストをマーク。オランダメディアが選ぶ年間ベストイレブンに選出された。最大の武器は、ドリブルによる仕掛け。

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