20歳フィスがズベレフとの3時間半の激闘を制してツアー2勝目 現地7月21日、「ハンブルク・オープン」(ドイツ・ハンブルク/ATP500)シングルス決勝が行われ、第5シードのアルトゥール・フィス(フ…

20歳フィスがズベレフとの3時間半の激闘を制してツアー2勝目
現地7月21日、「ハンブルク・オープン」(ドイツ・ハンブルク/ATP500)シングルス決勝が行われ、第5シードのアルトゥール・フィス(フランス/世界ランク28位)が、第1シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同4位)を6-3、3-6、7-6(1)で破り、自身初のATP500タイトルを手にした。

【動画】フィス、意表を突くアンダーサーブに観客からは大ブーイング&シャンパンファイトでズベレフも祝福

20歳のフィスは、準々決勝でホルガー・ルーネ(デンマーク/同17位)や準決勝でセバスチャン・バエズ(アルゼンチン/同19位)などクレーコートを得意とする選手を撃破し決勝へ。

対するは、前年覇者のズベレフ。両者は昨年大会でも対戦しており、6-2、6-4でズベレフが勝利。6月のATP500ハレでも対戦し、フィスは逆転負けを喫していた。

開始早々にブレークに成功したフィスは、ズベレフの猛攻をしのいで6-3でセットを先取したものの、第2セット第6ゲームで17度目のブレークポイントをものにされて、3-6で落として最終セットへ。

アウェイの中、度重なるピンチをしのいだフィスは、最終セット5-5の30-40という場面で大胆にもアンダーサーブを披露。ズベレフのリターンポジションはベースラインから下がっており、相手の裏をかく戦術だった。

これはフォールトとなったが、勝負を避けたような形となり観客からはブーイング。その後、チェンジオーバーの際には、フィスとズベレフが口論となり、審判が事態を収拾し2人を引き離した。最後はタイブレークで3度のミニブレークに成功したフィスが、自身初のATP500 タイトルを手にした。

3時間33分の激闘を制したフィスは、「この試合に勝つために全力を尽くした。サーブを打つときに痙攣していたんだ。だからアンダーサーブを試した。観客はそれを受け入れなかったけど、気にしないよ」と説明。「サーシャ(ズベレフ)は素晴らしいチャンピオン。彼は信じられないようなテニスをする。簡単にいかないことは最初からわかっていた。最後の1ポイント、1球まで戦う。この瞬間のために練習してきたから、勝てて本当にうれしい」と喜んだ。

また、ズベレフにとっては地元で悔しい敗戦。試合後の握手もそっけないものだったが、表彰式のシャンパンファイトでは、豪快にフィスに浴びせて優勝を祝福した。