【WRC】第8戦 ラリー・ラトビア(7月18日〜21日)  WRC(世界ラリー選手権)第8戦、競技3日目のSS(スペシャル・ステージ)14で、世界屈指の名手が豪快にマシンをスライドさせながら、コースサイドのボードにマシンを当て、自社の看板を…

【WRC】第8戦 ラリー・ラトビア(7月18日〜21日)

 WRC(世界ラリー選手権)第8戦、競技3日目のSS(スペシャル・ステージ)14で、世界屈指の名手が豪快にマシンをスライドさせながら、コースサイドのボードにマシンを当て、自社の看板を巻き込みながら走行するシーンが話題を呼んでいる。

【映像】看板引きずる豪快スライドの瞬間

 トヨタのエルフィン・エバンスはイギリス出身の35歳。2020年にフォードからトヨタへ移籍を果たすと、毎年のようにチャンピオン争いに加わってきたベテランドライバーだ。2024年は前年王者のカッレ・ロバンペラがスポット参戦となったことで、実質的にエバンスがトヨタのエースドライバーとなった。

 競技2日目は7位と、ドライバー選手権でポイントを争うティエリー・ヌービルより上位につけたが、日本時間20日深夜に行われたデイ3の走行で、コースアウトする痛恨のミスを喫してしまう。

 エバンスの操るGRヤリス・ラリー1ハイブリッドは、右コーナーの立ち上がりでドリフトをしたが、そのまま横滑りは収束することなく、マシンは左脇へコースアウト。ちょうどそこにはトヨタの看板が設置されており、看板を豪快に巻き込みながらフルカウンターを当てて、なんとかマシンを立て直そうとする。

 運よくコースに復帰したと思いきや、今度は反動で勢いよくコースの反対側へ。コース脇の草むらに突入したが、そのままゲートの外側を回ると、持ち前のドライビングスキルを発揮して再度コース内に帰還した。エバンスはこの日、総合順位をひとつ上げることに成功している。

 このシーンはWRC公式Xでも取り上げられ、「ビデオゲームのルールでは、戻ってゲートを通過しなければ進行したことにはならない」「きっとPSのコリン・マクレー・ラリーではこんな風にプレイしていたんだ」「メーカーにとって完璧な広告配置」「彼はスポンサーのロゴを掲げていた」といった反響が世界中のファンから寄せられていた。

 エバンスは最終的に総合2位まで順位を上げラリーをフィニッシュ。ドライバーズランキングでも3位につけている。

(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2024』/(C)WRC)