マリア・シャラポワ(ロシア)は、ワイルドカード(主催者推薦枠)を介して「全米オープン」(8月28日〜9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に出場すべきではないと考えている者たちがいる。なぜなら、彼女がトップ100の外にランキン…

 マリア・シャラポワ(ロシア)は、ワイルドカード(主催者推薦枠)を介して「全米オープン」(8月28日〜9月10日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)に出場すべきではないと考えている者たちがいる。なぜなら、彼女がトップ100の外にランキングを落としたのは故障のせいではなく、薬物使用による15ヵ月の出場停止処分のためだったからだ。

「大会をプレーするために、少しばかり努力しなければいけないのよ。外から援助されるのではなしに」と、ウィンブルドン・チャンピオンのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)は言った。「ハードワークを積み、ふたたびその位置にいることに相応しい存在にならなければいけない。それが、しかるべき方法だと思うわ」。

 いずれにせよ、まもなく開幕する全米オープンで、シャラポワがドローに残っている間中はずっと、彼女は会話のトピックであり続けるだろう。その一方で、かつてグランドスラム大会で5度優勝した元ナンバーワンのシャラポワが、初日に姿を消す可能性もある。

 それは、1回戦でのシャラポワが、128人による女子ドローの中で、最強の選手の一角、第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と対戦するからだ。この好カードは月曜日の夜、アーサー・アッシュ・スタジアムで行われる。

 ハレプは、シャラポワを大会に招くというUSTA(全米テニス協会)の決断について、議論の中に飛び込んでいくことを拒否した。

「私はマリアがやったこと、やること、どんな状況なのかについて考えてはいないわ」とハレプは言った。

 ハレプは、2度全仏オープンで準優勝しており、そのうち2014年大会では決勝でシャラポワに敗れている。「私はただ、自分についてだけ考えている。私はただコートに出て行って、自分のベスト・テニスをプレーしたいだけ」。

 シャラポワはハレプに対して6勝0敗という戦績を誇っており、全米での1回戦では、10勝0敗という高い勝率を誇っている。

「もしかしたら」とハレプは言った。「私が、それを今回変えることになるかもしれない」。(C)AP(テニスマガジン)

※写真は「全米オープン」の女子シングルス1回戦で第2シードのシモナ・ハレプ(ルーマニア)と対戦するマリア・シャラポワ(ロシア)(写真◎Getty Images/27日に練習の様子を撮影)

Photo: NEW YORK, NY - AUGUST 27: Maria Sharapova of Russia in action during a practice session prior to the US Open Tennis Championships at USTA Billie Jean King National Tennis Center on August 27, 2017 in New York City. (Photo by Clive Brunskill/Getty Images)