2024年シーズンWRC第8戦ラリーラトビア(グラベル)は、7月20日(土)に8SSを走行し、トヨタのカッレ・ロバンペラが、チームメイトのセバスチャン・オジエに42.5秒差の首位。勝田貴元(トヨタ)は、1分46秒0差の総合7番手につけている…

2024年シーズンWRC第8戦ラリーラトビア(グラベル)は、7月20日(土)に8SSを走行し、トヨタのカッレ・ロバンペラが、チームメイトのセバスチャン・オジエに42.5秒差の首位。勝田貴元(トヨタ)は、1分46秒0差の総合7番手につけている。

ラリー3日目は、リエパヤ北部のクルディガ周辺を走行。1回のみのステージを5本、唯一のリピートステージ「Vecpils」を2回走行し、リエパヤの市街地ステージ「Liepaja City(2.56km)」で締めくくる8SS、104.00km。リエパヤでの中間サービスが設定されているものの、前日に続きほとんどのステージが1回のみの走行となるため、スタート順の早いクルーはライン上のグラベル掃除を強いられることになる。

オープニングのSS9はロバンペラが、オジエ5.4秒差のベストタイムを刻む。総合2番手につけるマルティンス・セスクス(Mスポーツ・フォード)は勝田貴元(トヨタ)と同タイムとなる8.1秒差の4番手タイム。これで首位ロバンペラとセスクスの差は23.8秒差と一気に拡大した。さらにセスクスの3.2秒差には総合3番手のオジエが迫りつつある。5.5秒差の3番手タイムで走行したオィット・タナック(ヒョンデ)が、アドリアン・フルモー(Mスポーツ・フォード)をかわし、総合5番手にポジションを上げた。



SS10もロバンペラがタナックに2.0秒差の連続ベスト。ドライビングミスを喫したセスクスは5.4秒差の5番手タイムに沈み、ロバンペラとの差は29.2秒差とさらに広がっている。最長の23.04kmを走るSS11「Ivande」はタナックが、勝田に2.7秒、ロバンペラに2.8秒差をつけて、この日初のベストタイムをマーク。3.5秒差の3番手タイムでまとめたオジエが、7.2秒差の7番手タイムのセスクスをかわし、0.2秒差ながらも総合2番手に浮上した。ベストのタナックも勝田を抜いて、総合4番手に順位を上げている。

SS11はロバンペラがオジエに1.4秒差をつけて、3度目の一番時計。オジエに対するアドバンテージを34.8秒として、午前中のセクションを終えた。このステージでは総合5番手につけていた勝田がスタートから1.5km地点のシケインでオーバーシュート。コースに復帰したものの、パワーステアリングを壊し、50秒近くをタイムロス。フルモーとエバンスに抜かれ、総合7番手にドロップした。




リエパヤでの中間サービスを挟んだ後半のセクション。午後に入っても、ロバンペラのスピードは衰えず、SS13でもオジエに2.6秒、セスクスに2.8秒差のベストタイム。ロバンペラが逃げる一方、総合2番手のオジエと総合3番手のセスクスの差は0.8秒とまだ分からない状況だ。

SS14「Vecpils 2」は、土曜日唯一のリピートステージ。SS12で全クルーが走行したことで、コース上にはラインが刻まれている。ここではエバンスによってステージ上に落とされた広告バナーに、続いて走ったタナックが接触してしまう。タナックは緊急停止を余儀なくされたうえ、後続のフルモーと勝田もスローダウン。赤旗により一時中断後、再開されたステージはロバンペラがベスト。タナックにはベストから2.7秒差の5分42秒8、フルモーには5分44秒3、勝田には5分44秒4のノーショナルタイムが与えられている。



SS15はオジエがロバンペラに0.3秒、勝田に0.5秒差のベストタイム。前のステージでインシデントに見舞われたタナックも1.0秒差の4番手タイムで走り切った。この日を締めくくるのは、リエパヤの市街地を走るターマックのSS16「Liepaja City Stage」。大観衆が集まるなか、ロバンペラが勝田に0.1秒差、スタートオーダーに苦しめられたティエリー・ヌービル(ヒョンデ)とエバンスに0.2秒差のベストタイムで締め括った。

暫定ポイントが計上される土曜日を終えて、首位ロバンペラと総合2番手のオジエの差は42.5秒。最終日に60km強が残されているものの、ペースをコントロールするのに十分なアドバンテージを手にしたと言えるだろう。オジエに2番手にポジションを奪われたものの、4.7秒差でくらいつくセスクスが総合3番手。以下、タナック、フルモー、エバンス、勝田のオーダーで続いている。

競技3日目はSS17〜SS20の4SS、SS走行距離は64.08km。オープニングのSS17は、日本時間7月21日の14時55分にスタートする。

WRCラトビア SS16後暫定結果
1. K.ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 1:58:55.6
2. S.オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) +42.5
3. M.セスクス(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +47.2
4. O.タナック(ヒョンデi20Nラリー1) +1:08.0
5. A.フルモー(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +1:16.4
6. E.エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:34.3
7. 勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1) +1:46.0
8. T.ヌービル(ヒョンデi20Nラリー1) +2:33.9
9. E.ラッピ(ヒョンデi20Nラリー1) +3:11.1
10. G.ミュンステール(フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1) +3:40.9

WRCラトビア 土曜日終了時点暫定ポイント
1. K.ロバンペラ 18
2. S.オジエ 15
3. M.セスクス 13
4. O.タナック 10
5. A.フルモー 8
6. E.エバンス 6
7. 勝田貴元 4
8. T.ヌービル 3
9. E.ラッピ 2
10. G.ミュンステール 1