大谷翔平の2028年ロス五輪出場は「思い描くことができる」 ドジャース・大谷翔平投手は15日(日本時間16日)、米テキサス州アーリントンでオールスターゲームの前日会見に臨んだ。2028年のロサンゼルス五輪について、「出たい気持ちはもちろんあ…

大谷翔平の2028年ロス五輪出場は「思い描くことができる」

 ドジャース・大谷翔平投手は15日(日本時間16日)、米テキサス州アーリントンでオールスターゲームの前日会見に臨んだ。2028年のロサンゼルス五輪について、「出たい気持ちはもちろんある」と思いを明かした。さらに「国際大会は特別だし、オリンピックは特別だと思う」と言及している。

 ロサンゼルス五輪では、2021年東京五輪以来2大会ぶりに「野球・ソフトボール」が追加競技として登録された。現時点でメジャーリーガーの参加は決まっていない。ロブ・マンフレッドMLBコミッショナーに要望したかについて聞かれると「現時点ではないですね。そんなにすぐ会う頻度が多くないので。簡単に話せることではないかなと思います」としている。

 地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」のディラン・ヘルナンデス記者は「マンフレッド、ショウヘイ・オオタニの言ったことに耳を傾けてくれ。オールスターゲームよりも2028年のオリンピックを優先せよ」などと報じている。

 同記事では「ドジャースタジアムで、オリンピックの金メダルがかかっている。バッターボックス、あるいはマウンドに立つオオタニ。オオタニはそれを思い描くことができる」と大谷の思いが尊重されている。

 しかしながら「なぜメジャーリーグ(MLB)はそれができないのか? コミッショナーのロブ・マンフレッドはそれがなぜできないのか?」と“障壁”について疑問が浮かんでいる様子だった。

 同記者は「マジック・ジョンソンは最近のインタビューで、ドリームチームに参加させるためにマイケル・ジョーダンを説得しなければならなかったと語ったが、野球界のマイケル・ジョーダンを2028年にロサンゼルスで開催されるオリンピックでプレーさせるための説得は必要はないだろう。オオタニはすでに乗り気だ。彼はプレーしたいと思っている」と大谷の“参加意欲”について言及している。

「五輪の舞台で野球のベストプレーヤーを披露することは有益なこと」

 ただ、大谷がロサンゼルス五輪に出場するためには「MLBはシーズンの途中で夏休みを取り、オリンピックのために選手をリリース必要がある。マンフレッドはそうすることに消極的であるように見える」と同記者は言及している。

 さらに「オリンピックの舞台で野球のベストプレーヤーを披露することは、このスポーツにとって有益なことだ。このようなプロモーションはスポーツの将来にとって極めて重要だ。真面目な話、オオタニ以外で、(選手が)プレーしている地元の市場以外で米国全体で広く知られている野球選手が、他にいるだろうか? アーロン・ジャッジぐらいか?」とも投げかけている。

 記事では「MLBはWBCへ選手の参加を奨励している。なぜなら、MLBがトーナメントを運営しているからだ。メジャーリーグが収益を管理している。オリンピックの大会に対してMLBにそのような権限はない」と示されている。同記者は「過去のオリンピックでは、米国は大学選手とマイナーリーガーで構成されたチームを編成した。関心は低かった。(今回は)MLBには画期的なことをするチャンスがある」と言及している。

 加えて、同記者は「マンフレッドは、2028年シーズンの途中で1週間ほどコントロール(支配権)を手放すことで、リーグとそのオーナーの両方が大きな利益を得ることができることを認識する必要がある」と強調。WBCのように長期間ではなく、五輪は短期間の選手“放出”で済むと考えられている。

「1992年のバルセロナオリンピックでは、世界中の子供たちがマイケル・ジョーダンを見て、彼になりたがった。バスケットボールの世界的な影響力は拡大した。NBAには今や世界中から選手が集まっている。野球も閉鎖的でなくなるチャンスだ」

 全世界に大谷の存在を、野球の価値を発信するチャンスであることに間違いない。(Full-Count編集部)