F2でアピールを続けるレッドブルジュニアのハジャーは、ドライバーズランキングでトップに立っている(C)Getty Images

 角田裕毅の所属するビザ・キャッシュアップRB(以下、RB)のシート争いに19歳の若武者が候補に挙がっていると、欧州メディアが報じている。

 英モータースポーツサイト『CRASH』によると、レッドブルジュニアチームのフランス人ドライバー、アイザック・ハジャーが来季、RB加入となる可能性が出てきているようだ。

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 RBは今年6月に開催されたカナダGPの期間中、角田との契約上の延長オプションを行使し2025年も残留となったことを発表した。しかし、もう一つのシートに関しては、現在のチームメイトのダニエル・リカルド、さらにリアム・ローソンなどの名前が候補として挙がっているものの、いずれも正式決定には至っていない。

 英メディア『CRASH』では現地時間7月14日、来季のRBの体制について「ユウキ・ツノダと並ぶ2つ目のシートは、ダニエル・リカルドの将来がまだ決定していないため、現在も争奪戦が続いている」と綴っており、その上で、ハジャーがイギリスGPのFP1でRBをドライブし、レギュラー出場を続けるF2でも好調な走りをみせていることなどを振り返っている。

 また、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表がハジャーの今後についての質問に答えたコメントとして、「彼は良い仕事をしている」と述べている他、「来年に向けて力強い主張をしている。だからこそ、姉妹チームのシートを確定させるのを急いでいないのだ」として、RBの構想を語っていたとしている。

 加えて、同メディアは「アイザック・ハジャーは今、“列の先頭”に近づいた」として、RBの正式ドライバー有力候補であると強調。さらに、ホーナー氏の見解として「ハジャーが2番目のRBシートの現実的な選択肢であるかどうか尋ねられたホーナーは、『チャンスは常にある』と答えた」などと綴っている。

 トピックでは、ハジャーが「私の野望はF1チャンピオンになること。私のレースのヒーローはアイルトン・セナとルイス・ハミルトンの2人だ」と語った言葉も紹介されている。

 レッドブルグループでは若手育成も組織の理念に掲げているだけに、来季、高いポテンシャルを秘めたハジャーが角田とともに、RBのステアリングを握る可能性は決して低くはないだろう。レギュラーシートを巡る話題はシーズン後半、さらに大きな関心が寄せられることになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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