■鬼門のアウェイで清水が先制!! 「超攻撃的」が、呪縛を解いた。  J2リーグ第24節が7月13、14日に行なわれ、3位の清水エスパルスは14日、14位の大分トリニータとアウェイで対峙した。清水は敵地で4連敗中で、シーズン6敗のすべてをアウ…

■鬼門のアウェイで清水が先制!!

「超攻撃的」が、呪縛を解いた。

 J2リーグ第24節が7月13、14日に行なわれ、3位の清水エスパルスは14日、14位の大分トリニータとアウェイで対峙した。清水は敵地で4連敗中で、シーズン6敗のすべてをアウェイで喫している。苦手のアウェイで勝利をつかめるか、その戦いぶりが注目されるた。

 MFカルリーニョス・ジュニオとMF乾貴士が出場停止から復帰した清水は、主戦術の4-2-3-1でスタートする。守備時は3-4-2-1から5-3-2になる大分の守備ブロックを、いかに崩すかがこの試合のポイントだ。

 清水はトップ下の乾が左サイドに流れ、「3」の脇のスペースを活用しようとする。カルリーニョス・ジュニオ、左SB山原怜音との関係で局面の打開を試みるが、大分も素早いスライドで対応してくる。

 決定的なシーンを作れないまま時間が過ぎていくが、33分に好機が訪れる。敵陣中央でMF宮本航汰がパスカットし、すぐに1トップの北川航也へつなぐ。北川が右MFルーカス・ブラガへパスすると、背番号11は逆サイドネットへ鋭い一撃を突き刺した。MF松崎快の負傷で本来の右サイドで起用されたルーカス・ブラガが、2試合連続となる自身6ゴール目を決めたのだった。

 アウェイで喫した6敗を振り返ると、全試合で前半に失点し、追いかける展開となっている。ルーカス・ブラガが質的優位を見せつけた先制点は、チーム全体を勇気づけるものだったに違いない。

■仕上げは乾!! 清水がアウェイで5戦ぶりの勝利

 清水は後半もチャンスをつかむ。66分、乾の絶妙なスルーパスからカルリーニョス・ジュニオが抜け出す。左サイドから単独でゴールへ迫るが、シュートは帰陣したDFにブロックされる。70分には相手のビルドアップをルーカス・ブラガが引っ掛け、乾がペナルティエリア内でGKと1対1になる。しかし、相手GKに阻まれた。

 2度のビッグチャンスを逃したことがきっかけとなり、試合の流れを失ってもおかしくなかっただろう。ここで秋葉監督が動く。73分、ルーカス・ブラガとカルリーニョス・ジュニオを下げ、矢島慎也白崎凌兵を投入する。2列目は右から矢島、乾、白崎となり、守備時は4-4-2となるブロックをより強固なものとしつつ、ボールを保持しながら相手のスキを見つけていく。

 83分にはDF吉田豊とDF北爪健吾を投入し、立ち位置を変更する。守備時は5-4-1で対応しながら得点機をうかがい、89分にカウンターから乾が2点目をゲットする。前半からゲームをコントロールし続けた背番号33が、勝利を決定づけたのだった。

 試合後の秋葉監督は「選手は何が何でも勝つという執念、執着を全面に押し出してくれた」と振り返った。今節は首位のV・ファーレン長崎、2位の横浜FCが引分けたため、清水は20節以来となる首位への返り咲きを果たした。2週間の中断を経て再開される後半戦へ向けて、秋葉監督は「ラスト14試合、突っ走りたい」と引き締まった表情で話した。

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