今週の日曜日は、函館競馬場で函館記念(GIII・芝2000m)が行われます。  過去10年の函館記念では前走で重賞に出走していた馬が良績を残しており、8勝2着6回3着6回となっています。単勝回収率177%、複勝回収率143%と期待値の面…

 今週の日曜日は、函館競馬場で函館記念(GIII・芝2000m)が行われます。

 過去10年の函館記念では前走で重賞に出走していた馬が良績を残しており、8勝2着6回3着6回となっています。単勝回収率177%、複勝回収率143%と期待値の面で見ても、非常に優秀な数字ですので、前走で重賞に出走していた馬については、一定の評価を与える必要があると言えそうです。

 一方で前走がオープン特別以下だった馬は、2勝2着4回3着4回。その中でも前走が巴賞だった馬が1勝2着4回3着1回となっています。しかし、過去10年の函館記念で前走が巴賞だった馬は52頭が出走しています。よって、複勝率や単勝回収率、複勝回収率は低調な数値となっています。巴賞から参戦してきた馬を狙うにしても、全ての馬を買ってしまっては損をするのは明白ですので、正確な取捨選択が求められると言えるのではないでしょうか。

 ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。

【条件】
前走巴賞に出走し2着以内
[0-0-0-14]複勝率0%
該当馬:デビットバローズ、ホウオウビスケッツ
(過去の該当馬:23年アラタ3番人気9着、17年サトノアレス1番人気6着、16年レッドレイヴン2番人気9着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。

 上位人気が予想されるデビットバローズとホウオウビスケッツが該当しました。

 前走が巴賞だった馬については、そこで2着以内と結果を残している馬には好走例がありません。これは距離への適性が理由として考えられます。過去10年の巴賞は全て芝1800mで行われています。そのレースで結果を出しているという事は、非根幹距離と言われる条件に高い適性を示しているとも言えます。

 しかし、今回の函館記念は根幹距離と言われる芝2000mで行われますので、非根幹距離とは求められる適性は違います。前走の巴賞で結果を残しているような馬は根幹距離になると適性面で見劣るため、好走するのが難しいのではないかと考えられます。

 該当馬に挙げたデビットバローズはオープンに昇級して以降、連対したのは前走の巴賞と3走前の大阪城Sでどちらも芝1800mとなっています。もう1頭のホウオウビスケッツは3歳時に出走したスプリングSで2着。このレースも芝1800mでしたので、2頭ともに非根幹距離に実績があり高い適性があると言えます。しかし、今回はその適性が活かし切れない根幹距離での一戦となりますので、人気でも割り引いて考える必要があると言えるのではないでしょうか。

 重賞レースの参考として、是非お役立てください。