思うような結果を残せていないペレスが追い込まれているのは確かだ(C)Getty Images

 2024年のF1グランプリで開幕から不本意な結果が続いている、セルジオ・ペレス(レッドブル)の去就が現在も大きな話題となっている。第6戦マイアミGP以降は表彰台に届いておらず、前回のイギリスGPでは17位に沈んだ。すでに、チームとの契約を2年延長したことも伝えられているものの、不振によりシーズン途中でのドライバー交替などの噂も囁かれ続けている。

【動画】割り込まれて憤怒! 角田が周冠宇に暴言を吐いた問題シーン

 本格的な夏のシーズンを迎え、今後7月中にハンガリー、ベルギーでのレースが行われ、そこからおよそ1か月のサマーブレイクが設けられている。今月中の残り2レースの結果が、8月以降のペレスのシートの行方を左右すると現地メディアは伝えており、すでにチーム内でも今後に向けた動きもみられるようだ。

 英ニュースサイト『Daily Express』では現地時間7月12日、レッドブルのセカンドドライバーのシートについてのトピックを配信しており、ペレスの今季の低迷に触れながら「ここまでのパフォーマンスにより、彼のキャリアは危うい状況に陥っている。サマーブレイクまで残り2戦となった今、ヘルムート・マルコはレッドブルが『夏休み中に我々が何をするか評価する』と約束しており、ペレスの将来は不透明だ」などと綴っている。

 その上で、レッドブルのリザーブドライバーであるリアム・ローソンがイギリスGP終了後、シルバーストーンサーキットでテスト走行を行った内容も報じている。同メディアでは、ローソンをレッドブルの「後任候補」と評しており、RBのダニエル・リカルド、角田裕毅とともに、ペレスに替わりシートに座る可能性があると指摘する。

 だが、「レッドブルのボスにとってテストでのニュージーランド人ドライバーのパフォーマンスは“物足りない”ものだったようで、ローソンの最速ラップタイムはチームが定めたベンチマークにコンマ2秒届かなかったという」とレポート。「彼の苦戦により、ペレスが直面しているプレッシャーを軽減する」と記し、22歳がレギュラードライバーの座を射止めるには不十分な結果だったと強調している。

 同メディアは、「メキシコ人レーサーにとって状況は明確だ。ハンガリーやベルギーで印象的な走りを見せなければ、レッドブルのキャリアは突然終わりを告げる」とペレスの現状を説明しながらも、「しかし、もしローソンの準備が整わず、ユウキ・ツノダが不本意なままであり、リカルドのパフォーマンスが懸念材料であり続けるのであれば、ペレスがシーズン終了までレッドブルのセカンドシートに座ることになるかもしれない」と見解を示している。

 それでも、今後2レースでのペレスのパフォーマンスが、首脳陣にとっての大きな判断材料となることに変わりはないだろう。34歳のベテランにとって、この夏は正念場の戦いに挑むことになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


【関連記事】ペレス解雇でも角田裕毅の昇格は厳しい?ベルギーGPまでに結果を残せば可能性も

【関連記事】なぜ角田裕毅は“罵倒”しなくなったのか? 本人が明かした飛躍のワケ「自分は無線の使い方を学んだんだ」

【関連記事】F1の角田裕毅が無線で侮蔑発言 今月2度目の罰金で690万円科される 本人はSNSで謝罪