交流戦男の水谷も有力候補のひとりだ(C)産経新聞社 7月23、24日に行われるプロ野球のオールスターゲームを前に、ファン投票と選手間投票、監督選抜の結果が発表された。今年はエスコンフィールド北海道での開催とあって、日本ハム勢のファン…

交流戦男の水谷も有力候補のひとりだ(C)産経新聞社

 7月23、24日に行われるプロ野球のオールスターゲームを前に、ファン投票と選手間投票、監督選抜の結果が発表された。今年はエスコンフィールド北海道での開催とあって、日本ハム勢のファン投票9人選出が話題に。残るは最後の1人を選ぶ「プラスワン投票」のみとなっている。

 本稿ではパ・リーグの「プラスワン投票」候補者を挙げて、予想を立ててみたいと思う。なお、各チーム2人の候補を出している(データは7月12日現在)。

【動画】ここまで飛ぶ?水谷が戸郷から放った3号ソロシーン

■朗希は球宴が復活マウンドになれば…

【オリックス】古田島成龍、アンドレス・マチャド

 オリックスは監督選抜でアンダーソン・エスピノーザと紅林弘太郎が選ばれている。残った中だと古田島成龍とアンドレス・マチャドを推したい。

 ドラフト6位ルーキーの古田島は開幕から好投を続け、デビューから22試合連続無失点のプロ野球タイ記録を樹立。ピンチで抑えた時はリアクションの大きさから「古田島優勝」がトレンド入りするほどで、人気を集めそうだ。

 マチャドも開幕から勝ちパターンに入り、5月以降はクローザーに。160キロ前後の速球を武器に、リーグ3位の15セーブを挙げている。

【ロッテ】佐々木朗希、ネフタリ・ソト

 ロッテは監督選抜でC.Cメルセデス、鈴木昭汰、佐藤都志也、岡大海の4人が選出。いずれも初出場とフレッシュな面々だ。残った中にもビッグネームがいる。佐々木朗希である。

 佐々木は昨年まで2年連続でファン投票で選出されていたものの、今季はコンディション不良による2度の抹消が祟ってか、ここまでその名が呼ばれることはなかった。球宴が復活のマウンドになると絵になるが、果たして。

 今季からロッテに加入したソトは打線の中軸を担い、リーグ2位の50打点を記録。カルト的人気を誇る応援歌も相まって、票を伸ばすことがあるかもしれない。

【ソフトバンク】リバン・モイネロ、今宮健太

 すでに51勝とペナントを独走しているソフトバンク。球宴ではファン投票で選ばれた近藤健介をはじめ、7人が出場予定だ。残った中ではリバン・モイネロと今宮健太を挙げたい。

 先発転向1年目のモイネロはリーグトップの防御率1.61、QS率92.9%と、新たなポジションでもしっかり結果を残している。6月には月間MVPも受賞し、さらに勢いを増しそうである。

 今季でプロ15年目を迎えた今宮は、引き続き正遊撃手として存在感を発揮。ホークスファンを中心に根強い人気を誇り、2年ぶり6度目の出場を目指す。

■交流戦男の水谷は?

【楽天】早川隆久、小郷裕哉

 交流戦優勝を果たした楽天は則本昂大、藤井聖、辰己涼介が監督選抜で選出。残った中では早川隆久、小郷裕哉を推したい。

 早川は大卒4年目の今季、自身初の開幕投手を拝命。ここまで14試合に先発し、リーグ4位の防御率2.20を記録。優秀な投手を示す指標「K/BB(奪三振÷与四球)」も4.62と高数値を叩き出しており、チームの新たなエースに名乗りをあげる。

 昨季に「2ケタ本塁打&2ケタ盗塁」の快記録を達成した小郷は、今季もここまで5本塁打&19盗塁と結果を残している。自慢のパワーとスピードを大舞台で見せられるか。

【西武】隅田知一郎、武内夏暉

 西武は10度目の出場をファン投票で勝ち取った中村剛也をはじめ、4人の選手が選ばれている。

 一方で隅田知一郎、武内夏暉の両サウスポーが残っている。

 大卒3年目の隅田は今井達也とともにローテの中心で回り、チームトップの6勝をマーク。魔球チェンジアップを中心とした多彩な変化球が持ち味で、球宴でも披露されるだろうか。

 ドラフト1位ルーキーの武内は開幕から快投を続け、規定投球回未満ながら5勝、防御率1.37と評判に違わぬ数字を残している。特に首位のソフトバンク相手に3試合で2勝、防御率0.38と無双しており、インパクトは十分。「プラスワン投票」の有力候補に挙がるかもしれない。

【日本ハム】杉浦稔大、水谷瞬

 冒頭の通り、ファン投票で9人が選ばれた日本ハム。他にも候補がいるのだろうか…と思うが、まだまだいる。投手では杉浦稔大、野手では水谷瞬がその筆頭だ。

 杉浦はホールド数(10個)こそファン投票で選ばれた河野竜生(21個)に劣るも、被打率やWHIP(1イニングあたり何人の走者を出したかを表す数値)は河野を上回っている。防御率も1点台をキープと、地元・北海道での球宴出場にふさわしい成績だ。

 一方の水谷は現役ドラフトでソフトバンクから加入すると、交流戦で史上最高打率.438をマークするなど大ブレーク中。佐々木朗希とトップを争うと予想するが、果たして。

[文:尾張はじめ]

【関連記事】セ・リーグの球宴プラスワンを勝手に予想 黄金ルーキー・度会か巨人の“救世主”か

【関連記事】中村紀洋氏、昨今の“アッパースイングブーム”に警鐘 中高生の視察で気づき「大谷くんは言うことない。基本ダウン」

【関連記事】プロ6年目の奇跡 交流戦MVP水谷瞬をアシストした新庄監督の”慧眼”とは