レース史上初の偉業なるか。本州の競馬場で新馬勝ちしたサトノカルナバル(牡2、美浦・堀宣行厩舎)とラインパシオン(牝2、美浦・水野貴広厩舎)の2頭が、函館2歳ステークス(2歳・GIII・芝1200m)に挑む。  レース名の通り、函館2歳S…

 レース史上初の偉業なるか。本州の競馬場で新馬勝ちしたサトノカルナバル(牡2、美浦・堀宣行厩舎)とラインパシオン(牝2、美浦・水野貴広厩舎)の2頭が、函館2歳ステークス(2歳・GIII・芝1200m)に挑む。

 レース名の通り、函館2歳Sは事実上、函館でデビューした馬のチャンピオンを決める一戦だ。グレード制が導入された84年以降の勝ち馬の前走を見ると、38頭中37頭が函館。残りの1頭は札幌開催だった09年のステラリードだが、この年はスタンド改築工事でそもそも函館開催がなかったので参考外といえる。したがって東京で新馬勝ちのサトノカルナバル、もしくは福島で新馬勝ちのラインパシオンが制した場合、実質的には76年のソーウンムサシ以来、実に48年ぶりとなる前走が函館以外の馬の戴冠。そして史上初の前走が本州の競馬場だった馬の勝利となるのだ。

 さらにサトノカルナバルが勝った場合、ノーザンファーム・ミックスセールの取引馬としては初の重賞勝ち馬になる。一方のラインパシオンが制した場合は、大江原比呂騎手が史上6人目のJRA重賞初騎乗初勝利だから、いずれにしても記録尽くめの勝利となる。本州からの長距離輸送をクリアして、函館組を打ち負かすことができるか。2頭の走りに要注目となる。