JRAで行われる世代最初の重賞競走だが、未勝利馬1頭を除けば、すべてが1勝馬で、14頭中11頭がキャリア1戦。しかも、ほとんどの馬が先行、または逃げ切りで勝ち上がっており、難解だ。一応、過去10年でいえば新馬戦優勝馬が7勝。まだキャリア…

 JRAで行われる世代最初の重賞競走だが、未勝利馬1頭を除けば、すべてが1勝馬で、14頭中11頭がキャリア1戦。しかも、ほとんどの馬が先行、または逃げ切りで勝ち上がっており、難解だ。一応、過去10年でいえば新馬戦優勝馬が7勝。まだキャリアの浅い馬同士のレースということもあって1番人気は[2-1-0-7]。今年は少頭数競馬で勝ち上がった馬が多く、頭が痛い。

 ◎エメラヴィは函館開幕週の芝1200m新馬戦優勝馬。このレースは前半が12.3秒、10.9秒という流れだったが、互角のスタートから二の脚を利かせて好位をキープすると、最後は馬体が沈んで鋭く伸びた。3代母は欧州の長距離重賞勝ち馬だが、シンボリクリスエス産駒の母は函館ダート1000mで勝利経験があり、気の強さをスピードに転化させてきた印象。小柄な牝馬だがオルフェーヴル産駒なら最終週の洋芝はこなすというよりも味方にできそうだ。

 〇ヤンキーバローズは3週目の函館芝1200m優勝馬。5頭立てだった前走はどこかフワフワしたような走りだったが、最後の直線に向くと逃げたライバルをねじ伏せるようにして先頭ゴールインを果たしている。母キャンディバローズは札幌芝1500mの2歳レコードを記録し、ファンタジーSに勝ったスピード馬で、おばファインチョイスは函館2歳S優勝馬。おじアットウィルは函館2歳S1番人気で、のちに札幌のクローバー賞に勝っている。

 ▲リリーフィールドは函館ダート1000m新馬戦優勝馬。互角のスタートから二の脚利かせてハナを奪うと、そのままマイペースに持ち込んで最後は突き放した。12.3秒、11.0秒というハイラップを踏んで、最後は11.9秒、12.0秒。母のハイリリーは芝で3勝。モズアスコット産駒なら、芝がまったくダメということもないだろう。注目したい1頭だ。

 △ヴーレヴーは開幕2週目の芝1200m優勝馬。12.2秒、10.5秒と二の脚速く単騎逃げ。最後は流しながら11秒7。母はシルバーステートと1歳違いの半姉でスピード秘める母系だ。デビュー戦の末脚が印象に残る△カルプスペルシュは前走が12.6秒、11.2秒と比較的楽なペースだっただけにハイペースが予想されるここで脚を貯めることができるかがポイントになりそう。

 △サトノカルナバルもジャスティンスカイの全弟ならスピードを秘めていそう。最後にデビュー戦で優れたスピードを見せた△エンドレスサマーの名前を挙げておきたい。