早田は中国勢の牙城を崩せるか。大会本番に注目だ(C)Getty Images  7月26日に開幕するパリ・オリンピックで、卓球日本代表は男女とも各種目でメダル争いに加わることが有力視されている。中でも、張本智和、早田ひ…

 

早田は中国勢の牙城を崩せるか。大会本番に注目だ(C)Getty Images

 

 7月26日に開幕するパリ・オリンピックで、卓球日本代表は男女とも各種目でメダル争いに加わることが有力視されている。中でも、張本智和、早田ひなの両選手は、コンビを組む混合ダブルスで金メダル獲得を視野に入れており、さらにシングルス、団体でも、それぞれエース格であることは言うまでもない。

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 これまで、国際舞台で高い実績を残してきており、五輪でも注目を集めるであろう張本、早田の2人に対しては、同じくパリで頂点を狙う中国の国内メディアも、強い警戒心を示しているようだ。

 中国のポータルサイト『捜狐』では7月11日、五輪卓球競技で中国選手のライバルとなり得る海外代表5人を独自にピックアップしており、その中では、フランス代表のルブラン兄弟(アレクシス、フェリックス)、ブラジル代表のウーゴ・カルデラノとともに、張本、早田の日本人選手2名が名を連ねた。

 女子選手として唯一人、紹介されている早田に対し同メディアは、「中国選手以外でパリ五輪女子シングルスの表彰台に立つ可能性が最も高い」と評している。

 さらに、自国の有力選手との対戦実績を振り返っており、「早田は孫穎莎に勝ったことはないが、今年2月に釜山で行われた世界選手権で中国の陳夢に勝利したことは、早田の自信を高め、パリ五輪で陳夢と対戦しても、少なくとも心理的な面で不利になることはないだろう」と指摘。五輪での早田と中国勢の対戦を見通している。

 また、張本については、「この1年の成績は、男子シングルス世界ランキングで一時トップ10圏外に落ちるなど、あまり印象的なものではなかった」と印象を綴っている一方で、今月行われたWTTバンコク・スター・チャレンジのシングルスにおいて、中国勢を連破し優勝を果たすなど3種目を制覇した実績に触れ、「張本の状態が非常に良いことを証明するのに十分だ」と称賛。

 加えて、同大会では早田とのダブルスでも五輪第2シードを獲得しており、「バンコク・スター・チャレンジでの張本の活躍は、日本チームにとってあまりにも重要だった」と振り返っており、「そして、張本の自信を大いに高め、パリ五輪の中国チームをさらに苦しめることになるかもしれない」などと警戒する言葉を並べている。

 トピック内では、中国卓球協会会長の劉国梁氏が、「(中国が)5つの金メダルを獲得できるとは思わないでほしい」として、危機感を露わにしたコメントも紹介されている。その言葉が示すように、今回の五輪では張本、早田をはじめとする日本男女代表選手が中国勢の牙城を崩すことがあっても、もはや波乱とは言えないだろう。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

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