ジョコビッチ、史上最多25度目のグランドスラム制覇に王手 現地7月12日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス準決勝が行われ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク…

ジョコビッチ、史上最多25度目のグランドスラム制覇に王手
現地7月12日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス準決勝が行われ、第2シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア/世界ランク2位)が、第25シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/同25位)を6-4、7-6(2)、6-4で下し、同大会最多タイの8度目の優勝、そして史上最多25度目のグランドスラム制覇に王手をかけた。

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5月に37歳の誕生日を迎えたジョコビッチは、先の「全仏オープン」(フランス・パリ)4回戦で右膝を負傷。右膝内側半月板損傷と診断されて手術をしたものの、驚異的な回復力で2005年から出場を続ける今大会に間に合わせてきた。

ロジャー・フェデラー(スイス)が持つ大会最多8度目の優勝、そして史上最多25度目のグランドスラムタイトルを狙う19度目の今大会は、怪我の不安もあったが順調な勝ち上がり。準々決勝では第9シードのアレックス・デミノー(オーストラリア/同9位)が負傷により試合前に棄権。不戦勝で同大会13度目の準決勝に進んでいる。

対するは、直接対決で5勝1敗と勝ち越しているムゼッティ。準々決勝で第13シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同12位)とのフルセットマッチを制すなどタフな戦いを制して、グランドスラムで初めての準決勝へ臨んだ。

第1セット、体勢を崩しながらでもきっちりコートに収めるジョコビッチが、ラリーをコントロール。第6ゲームではチャンスでこのセット最長となる26本のラリーを制して、ブレークに成功する。スライスを巧みに使いながら粘り強くプレーするムゼッティに、ジョコビッチは一度追いつかれたものの、第10ゲームでムゼッティにミスが続いて2度目のブレーク。6-4でセットを奪った。

続く第2セットは、第1ゲームでムゼッティがブレークしたが、ジョコビッチも的確なリターンでプレッシャーをかけていき、第6ゲームでブレークバックする。激しいラリー戦が繰り広げられ、一進一退の攻防はタイブレークに突入。ここでも安定したプレーが光ったジョコビッチが7-6(2)と2セットアップとした。

一気に試合を決めたいジョコビッチは、第3セット第1ゲームで華麗なパッシングショットを決めていきなりブレーク。きれいに打ち分けられたサーブに、効果的なネットプレーを織り交ぜて最後までサービスキープし6-4。ジョコビッチは2018年から連続で決勝に進出。前人未到となる25度目のグランドスラムへ1勝とした。

偉大な記録をかけてジョコビッチは、決勝で過去3勝2敗と勝ち越している第3シードのカルロス・アルカラス(スペイン/同3位)と対戦。両者は昨年のウィンブルドン決勝で戦っており、この時は1-6、7-6(6)、6-1、3-6、6-4と4時間42分の激闘の末にアルカラスに軍配が上がっている。