不振が続くペレス(右)。今季成績での序列で言えば、後釜候補は角田(左)が優位のはずだが…(C)Getty Images

 レッドブルのセルジオ・ペレスが現地6月7日のF1第12戦イギリスGPで2周遅れの17位に終わり、夏休み期間中に解雇されるのでは、との噂が飛び交った。第5戦中国GPを最後に表彰台から遠ざかっており、シリーズランキングも6位。シリーズ4連覇を狙うチームメートのマックス・フェルスタッペンを全くアシストできておらず、F1公式サイトによると、同チームのクリスチャン・ホーナー代表から「継続してポイントを取れていないのは本人も分かっている。あのマシンだからポイントを取らなければならない。自分の役割や目標を理解はずだが」とくぎを刺された。

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 レッドブルグループは節目で選手を交代させることが多く、夏休み前最後のグランプリとなる第14戦ベルギーGP(7月28日決勝)までにチームを納得させることができる成績を残せない場合は、チームとの契約書に盛り込まれているパフォーマンス条項が行使され、契約を打ち切られる恐れがある。

 イギリスGPではメルセデスのルイス・ハミルトンが3シーズンぶりに優勝を果たし、今季6人目のウイナー誕生となった。その中にペレスの名はない。昨季は全22戦中19勝と圧倒したフェルスタッペンもタイトル争いで独走しているとはいえども今季は12戦で7勝と勝てないレースが多くなった。これもペレスがライバルチームを牽制できるくらいの順位で走っていないことが大きい。

 そこでペレスの後任としていくつもの名前が浮上している。ただ、同じレッドブルグループのRBでランキング10位と健闘している角田裕毅の影は薄く、どちらからといえば、角田とコンビを組むダニエル・リカルドを推す声が強い。

 このほかレッドブルのリザーブドライバーで昨季はアルファタウリ(現RB)で負傷したリカルドの代役で5戦に出場したリアム・ローソンが11日に英シルバーストーンで行われる走行テストに参加するもようで、こちらも後釜の1人にカウントされている。

 ペレスは2026年までレッドブルに残留できる契約に合意したことが発表されているが、ホーナー代表がシーズン開幕前に女性従業員への不適切行為疑惑でやり玉に挙がった際に、ペレスがいち早くホーナー代表擁護の立場を表明したため、温情でチーム残留を勝ち取ったとの噂も上がっている。

 一方、ホーナー代表は角田について「彼のパフォーマンスを分かっているからこそ、再契約を結んだんだよ」としているが、首脳陣のお眼鏡にかなわなかったのか、レッドブルの育成選手ながらトップチームのマシンのテストは一度も経験がない。

 それでもペレスの評価がダダ下がりになっている今はワンチャンの可能性あり。角田もベルギーGPまでにレースで好成績を残せば、きっとお呼びがかかることだろう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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