14日に函館競馬場で第60回函館記念(GIII、芝2000m)が行われる。 今年は、前哨戦の巴賞を制したホウオウビスケッツ、同2着デビットバローズ、AJCC覇者チャックネイト、天皇賞・春6着のサヴォーナらが出走予定。 ここでは過去10年のデ…

14日に函館競馬場で第60回函館記念(GIII、芝2000m)が行われる。

今年は、前哨戦の巴賞を制したホウオウビスケッツ、同2着デビットバローズ、AJCC覇者チャックネイト、天皇賞・春6着のサヴォーナらが出走予定。

ここでは過去10年のデータから「配当傾向」を分析して、レース傾向および“儲かる買い方”をジャッジする。

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■近5年は人気サイドに安定感

過去10年、1~3番人気が2勝ずつを挙げ、合わせて【6.1.3.20】勝率20.0%、複勝率33.3%の成績。連対数で見ても上位人気が安定した成績を収めているとは言い難いが、近5年で見ると【3.1.3.8】で毎年少なくとも1頭は好走しており、軸としての役割は果たしつつある。上位人気3頭が揃って馬券外に沈んだのは10回中2回あるが、いずれも5番人気馬が好走しており、例年5番人気以内が少なくとも1頭好走している。

勝ち馬の多いゾーンは5番人気以内かつ単勝4.0~9.9倍で【8.2.4.28】。このうち、前走が函館だった馬が【1.1.0.10】馬券内率は16.7%と不振。それ以外は【7.1.4.17】で、さらに4~6歳馬に限ると【6.1.4.10】勝率28.6%、複勝率52.4%、回収値は単勝183、複勝124へとアップする。また、斤量が増える馬は不振なので、増減なしまたは減った馬を優先したい。そして、前走函館組のほとんど占める巴賞組が人気に推される際は疑ってかかった方がベター。

今年であれば巴賞組のホウオウビスケッツやデビットバローズよりも、前走の天皇賞・春より斤量が減るサヴォーナに魅力を感じる。

近5年で人気サイドがしっかり軸としての役割を果たしている一方で、2桁人気が4頭好走しており、2020年は15人気+13人気のワンツー決着で3連単343万2870円。翌年も2、3着に14人気と12人気が入り、3連単20万1770円の払い戻しとなった。全体で見ても10番人気以下は【1.5.2.61】で馬券絡み多数。

よって、3連複の平均配当は7万1639円、6桁配当は3回発生しており、昨年の4230円は過去10回において唯一の4桁配当で基本的には万馬券となる。3連単は10万馬券が1回、20万馬券が2回、それ以上が3回あり超高額配当も望める。

馬連の平均配当は2万1504円で、大荒れの2020年を含めて万馬券が3回、他は20~80倍台まで幅広い。馬単は4万1464円、万馬券が7回なので「馬単BOX」でも十分回収が見込める結果となっている。とにかく人気で判断したらいけないレースだが、穴妙味たっぷりの重賞だ。

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◆著者プロフィール

シャト美(しゃとみ) 馬とお酒をこよなく愛する競馬女子。シャト美の由来は、強さと美しさを兼ね備えた名馬タイキシャトルより。馬券は無駄な買い目を削ぎ落とし、少点数の馬連、馬単、ワイドがメイン。現在はUMAJIN内『競馬サロン』にて予想コラム、『SPREAD』では、シビアに馬券と向き合う「高配当メソッド」を執筆中。