11日から、北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで、セガサミーカップゴルフトーナメントが開催される。注目は、石川遼。先週の日本プロゴルフ選手権は予選落ちしたものの、セガサミーカップは2014年大会と19年大会を制しており、好相性の大会。…

11日から、北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで、セガサミーカップゴルフトーナメントが開催される。

注目は、石川遼。先週の日本プロゴルフ選手権は予選落ちしたものの、セガサミーカップは2014年大会と19年大会を制しており、好相性の大会。

優勝候補の一人に挙げられる。

◆【セガサミーカップ】先週Vの杉浦悠太は宮里優作、稲森佑貴との組み合わせ 大会2勝の石川遼は岩田寛、小平智とのグルーピング

■セガサミーカップ 過去2勝

石川はこれまでセガサミーカップに11回出場し、優勝2回、トップ10が7回と、相性が良い。

この成績をあげられている理由の一つに、ティーショットの安定性が挙げられる。

これまでの11回の出場で、石川は602回ティーショットしているが、その内329回フェアウェイをキープした。確率は54.651%。4ラウンドの平均が50%を切る大会もあったが、ティーショットの精度に難がある石川にしては、フェアウェイキープ率が比較的高め。特に、最近2大会は60%を超えてきており、スイング改造の成果を数字で示せている。

石川遼 過去のセガサミーカップの成績

石川遼、セガサミーカップのスタッツ

■近年、予選落ち大会の次戦が好成績

日本ゴルフツアー選手権ではプレーオフまで進み2位。JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIPでは優勝した。

日本プロでは予選落ちしたが、心配は不要かもしれない。なぜなら、近年の石川は、予選落ちした大会の次に出場した大会で好成績を収める傾向にある。

2022年11月に、約3年ぶりの優勝を三井住友VISA太平洋マスターズであげたが、その前週に開催されたマイナビABCチャンピオンシップでは予選落ち。2023年の日本オープンでは単独2位に入ったが、その前に出場したバンテリン東海クラシックでは予選落ちしている。

つまり、2022年も23年も、その年最も輝いた大会の前に出場した大会では予選落ちをしているのだ。

今季は、日本プロの次に出場するセガサミーカップが、石川が最も輝く大会になるかもしれない。

■VS岩田寛

43歳の岩田寛が好調だ。日本ゴルフツアー選手権で石川とのプレーオフを制し優勝。その後、12位タイ、20位タイ、4位タイと、好調を保っている。

岩田は通算6勝の内2勝がセガサミーカップ。2015年と22年の大会で優勝している。また、6勝の内4勝が40歳を過ぎてからのもの。しかも、岩田は来週、18日から開催される全英オープンに出場する予定。意気高く、海外メジャー前の大会に臨んでくるだろう。

調子と大会との相性の良さ、上昇ムード。岩田は最も石川の前に立ちはだかりそうな選手である。

岩田は、2016年、米ツアーを主戦場にし、石川とともに海外で戦っていた。

1年で米ツアーから撤退することになったが、日本ツアーに戻ってきてからの優勝の積み重ねにより、米ツアーへ再挑戦する意欲が高まってきているのではないだろうか。

石川と岩田。セガサミーカップでは、米ツアーを主戦場にしていたもの同士、ザ・ノースカントリーを得意とするもの同士、米ツアー再挑戦を目指すもの同士、の戦いが見られるかもしれない。

◆【セガサミーカップ】北海道シリーズ初戦は『夏のゴルフフェス』 上がり3ホールに“劇的”ドラマが待ち受ける⁉

◆【最新】石川遼や杉浦悠太、蝉川泰果は今いったい何位……男子ゴルフ世界ランキング

◆松山英樹と石川遼、コース難易度高い全米オープンでも武器になるほどウェッジショットが秀でている理由

著者プロフィール

野洲明●ゴルフ活動家

各種スポーツメディアに寄稿、ゴルフ情報サイトも運営する。より深くプロゴルフを楽しむためのデータを活用した記事、多くのゴルファーを見てきた経験や科学的根拠をもとにした論理的なハウツー系記事などを中心に執筆。ゴルフリテラシーを高める情報を発信している。ラジオドラマ脚本執筆歴もあり。