Bリーグは7月8日、新潟アルビレックスBBによるBリーグ規約違反を発表。けん責および制裁金30万円を下した。  新潟の発表に…

 Bリーグは7月8日、新潟アルビレックスBBによるBリーグ規約違反を発表。けん責および制裁金30万円を下した。

 新潟の発表によると、2023-24シーズン限りで契約満了となったトニー・クリスウェルが日本国内で自動車を運転する免許を受けていないにも関わらず、4月8日に新潟県長岡市内でクラブが別のチームスタッフに貸与した自動車を運転したという。クラブが同日中に事実を認識したが、Bリーグに対して6月10日まで報告しなかったことも制裁の対象となった。

 クラブは本件の経緯について、4月8日、13日、6月9日、15日の時系列で次のように発表した。

「同選手の運転をチームスタッフが目視。その後、フロントスタッフで対応。即、車を戻させ、厳重注意を行った。クラブから他のチームスタッフに貸与していた車両内にキーが残されており、同選手が同車両を無断で借用し運転したことも確認された」

「クラブより同選手に対し、対面にて改めて厳しく注意を行う。同選手より反省と謝罪を受ける。短距離・一回の運転であったこと、また事故や事件がなかったことから、同選手本人ならびに、車を貸与していたチームスタッフへの厳重注意によって、本件を終結させた」

「一部の日本人選手より、同選手の4月8日以外での複数回車両運転実施可能性あり、との話を聞く。本件に関する再調査実施を判断。翌6月10日(月)にBリーグ側に事態概要を報告」

「経緯報告を書面にてBリーグに提出。なお、6月10日以降実施の再調査において、4月8日以外に同選手が車両を運転したという事実をクラブとしては確認できず。その後、リーグへの最終報告を行い、裁定委員会での聴聞・審議の結果、このたびの裁定を受ける」

 また、クラブは「当クラブとしてはこれまで、個人ごとに必ず国際運転免許書の確認をしてきました。同選手についても、国際運転免許書を保持していないことから、クラブとしての車両貸与を行っておりませんでした。しかしながら、外国籍の選手ならびにスタッフへの教育・違反行為の重大さに関する理解・認識の徹底に不足があったと捉えております。また、外国籍スタッフに貸与していた車両管理にもクラブとして不十分な点があり、このような事態を発生させてしまったと受け止めております」とコメントを発表し、今後の対応策として「教育体制の整備と実施」、「運転可・不可選手に関する情報の全スタッフへの周知徹底」、「教育体制・内容の見直し」の3点を挙げた。

 糸満盛人代表取締役社長はクラブを通じて「新チームスタートの門出というタイミングに、この様なリリースをさせて頂くことに関して、すべてのステイクホルダーの皆様方に深くお詫びを申し上げます。チームが現在置かれている状況の重要性、さらには社会の範たるべき存在であることを強く肝に命じ、チーム・フロントと共に再発防止に取り組んでまいります。重ね、この度の不始末をお詫び申し上げますと共に、引き続きご支援の程何卒よろしくお願い申し上げます」と謝罪した。

 Bリーグは制裁理由について「無免許運転は根絶が求められる事案であり、かねてよりB.LEAGUE は、各クラブに対し選手等が無免許運転となることのないよう繰り返し指導を行っていたにも関わらず、本件は別のチームスタッフがクラブから貸与された車両内に鍵を置くなど杜撰な管理の結果として生じたものであり、B.LEAGUEへ直ちに報告せず漫然と放置した違反も考慮すると、一定の監督責任は免れない。そのため、クラブが一応は選手の無免許を把握し車両を貸与しない方針としていたことなどクラブ側に有利な事情を考慮しても、制裁金を含む制裁が適切と判断した」と説明した。