■開始早々に松崎が負傷退場するも…「超攻撃的」は、ホームで強い。 J2リーグ第23節が7月6、7日に行なわれ、3位の清水エスパルスは6日、6位のジェフユナイテッド千葉をホームに迎えた。首位のV・ファーレン長崎を勝点1差で追いか…

■開始早々に松崎が負傷退場するも…

「超攻撃的」は、ホームで強い。

 J2リーグ第23節が7月6、7日に行なわれ、3位の清水エスパルスは6日、6位のジェフユナイテッド千葉をホームに迎えた。首位のV・ファーレン長崎を勝点1差で追いかけ、2位の横浜FCと同勝点の清水は、負けられない試合が続いている。

 秋葉忠宏監督が指揮する清水は、MFカルリーニョス・ジュニオ、MF乾貴士が累積警告で出場停止となる。2列目は右からMF松崎快、MF矢島慎也、MFルーカス・ブラガの並びとなった。

 その清水をいきなりアクシデントが襲う。キックオフ直後に松崎が相手のタックルを受け、そのまま負傷交代に追い込まれてしまうのだ。4分、MF白崎凌兵が急きょピッチに立ち、2列目は右からルーカス・ブラガ、矢島、白崎の並びとなった。

 しかし、ホーム無敗の清水は慌てないのだ。7分、GK権田修一のゴールキックをルーカス・ブラガが収めると、グラウンダーのクロスをゴール前へ入れる。ニアサイドに飛び込んだ白崎はボールに触れなかったが、そのままゴール左へ吸い込まれたのだった。選手交代で本来の右サイドへスライドしたルーカス・ブラガと、スクランブル発進の白崎が得点に関与するのだから、さすがの反発力である。

 30分にはセットプレーから追加点を奪う。矢島が供給したボールを、CB高木践がヘディングで合わせた。千葉のゾーンディフェンスの外側でフリーとなり、叩きつけたボールがネットに吸い込まれた。CB住吉ジェラニレショーンの欠場で先発出場のチャンスを得ているプロ1年目の大卒ルーキーが、Jリーグ初ゴールでチームに2点目をもたらしたのだった。

■圧倒的なまでのホーム感が選手たちを後押しする

 清水はここまでホームで9勝1分と無敗を誇るが、その裏づけとなっているのが先取点だ。先行すると14勝1分と負け知らずで、前半リードで終えた試合も8勝1分の成績を誇る。

 オレンジのファン・サポーターが作り上げる圧倒的なまでのホームの空気感が、チームを力強く支え、選手たちを躍動させる。先取点を奪うことによってスタジアムの熱がさらに高まり、選手たちのプレーがアグレッシブさを増し、攻守において「超攻撃的」なスタイルが発揮されていくのだ。

 2対0で後半に突入したこの日も、危なげない展開で進んでいく。64分にはルーカス・ブラガと矢島が退き、DF北爪健吾、DF吉田豊が起用される。高木、CB高橋祐治、右SB原輝綺が3バックを組み、吉田と北爪がウイングバックとなる。

 このシステム変更で、やや後ろに重たくなった。DFラインの設定がペナルティエリア内になることもあり、ボールを握られる時間が長くなってしまうものの、決定的なシーンはほぼ作らせない。77分に途中出場の千葉FWドゥドゥに許した際どい一撃は、GK権田が俊敏な反応で弾き出す。清水は2対0のまま押し切り、ホーム連勝を飾った。

 今節は長崎、横浜FCも勝利し、順位は3位のままで変わらない。次節はここまでの6敗すべてを喫しているアウェイゲームで、対戦相手は大分トリニータだ。秋葉監督は試合後のフラッシュインタビューで、アウェイについて「あまり気にし過ぎないこと。僕自身がちょっと消極的になったかなと思いますから、アウェイでも選手が躍動する姿を見せたい」と言葉に力を込めた。

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