マシンのアップデート後は苦戦が続いているものの、徐々に調整が進んでいるようだ(C)Getty Images

 今週末、7月5日の金曜日よりF1イギリスGPが開幕となる。シーズン前半戦最後となるレースを前に、コンストラクターズポイント6位につけるビザ・キャッシュアップRB(以下RB)のドライバーやチームスタッフの意気込みが伝えられている。

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 スペイン、オーストリアに続き3週連続開催となる中、過去2戦はアップデート導入で期待が高まったものの獲得したポイントは前レースでのダニエル・リカルドの2ポイント(9位)のみ。角田裕毅は2戦とも、予選、決勝を通じて不本意な結果が続いた。だが、ここまでの2レースで徐々にマシンの成熟度が高まっているというチーム首脳の声も報じられてきた。

 さらに、米メディア『SBNATION』では現地時間7月2日、イギリスGPに臨むRBのリカルド、角田、さらにジョディ・エギントンテクニカルディレクターのコメントを掲載しており、このレースに向け自信を覗かせる、3人の言葉を紹介している。

 その中で、オーストリアGPで2ポイントをチームにもたらしたリカルドは、「オーストリアでは大変ではあるがかなり多くのことを学んだので、その進歩を糧にしていきたい」として、2レース連続での好リザルトへ意欲を示した。

 4戦ぶりの入賞を目指す角田も、「オーストリアの後、マシンの進歩に自信が持てるようになった」と現状での印象を話しており、さらに「ホームコースではないものの、近くに(チームの)施設があるので、多くの点で重要なレースになる。そこで良い結果を残したいと思っている」と述べている。

 また、エギントンテクニカルディレクターはマシンについて、「オーストリアで空力アップデートについて多くのことを学んだ」などと振り返っており、開発プロセスの実験で得た結果が「具体的なメリットをもたらすと確信している」として、手応えを語っている。

 同メディアは、「リカルドがオーストリアGPで9位入賞を果たし、チームに2ポイントを加えた一方で、ハースがケビン・マグヌッセンとニコ・ヒュルケンベルグでダブルポイントを獲得し、RBとのコンストラクターズポイントで差を縮めた」と他チームとの状況も説明しながら、「今週末のRBに注目する理由は確かにたくさんある」と見通している。

 今なお、今後の去就が不透明となっているリカルド、そして前半戦の速さを取り戻せていない角田と、両ドライバーにとってこの一戦は大きな意味を持つレースとなるだろう。良い形でシーズンを折り返すためにも、今季初の2台同時入賞が期待される。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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