【UEFA EURO 2024】フランス代表 1-0 ベルギー代表(日本時間7月2日/デュッセルドルフ・アレーナ)  大復活した男の正確かつ鋭いラストパスが話題沸騰だ。フランス代表のエヌゴロ・カンテが、ベルギー代表とのUEFA EURO 2…

【UEFA EURO 2024】フランス代表 1-0 ベルギー代表(日本時間7月2日/デュッセルドルフ・アレーナ)

 大復活した男の正確かつ鋭いラストパスが話題沸騰だ。フランス代表のエヌゴロ・カンテが、ベルギー代表とのUEFA EURO 2024ラウンド16で決勝点をアシスト。解説者やファンを唸らせた。

【映像】カンテの「痺れるダイレクト・パス」

 フランス代表とベルギー代表によるUEFA EURO 2024ラウンド16屈指の好カードは、お互いに決め手を欠いてスコアレスのまま時計の針は85分まで進んだ。

 そんな中で敵陣に攻め込んだレ・ブルーはDFテオ・エルナンデス、FWアントワーヌ・グリーズマン、DFジュール・クンデと繋いだボールを、ボックス手前でカンテに預ける。

 マイナスのボールを受けたカンテは、迷わずダイレクトでボックス内に鋭い縦パスをズバッと入れる。受け手となったFWランダル・コロ・ムアニは華麗な反転から右足でシュートを放ち、このボールがベルギー代表のDFヤン・ヴェルトンゲンの膝に当たってゴールネットが揺れた。公式にはオウンゴールとなったこの一発が、結局は決勝点となった。

 コロ・ムアニの反転とシュートも素晴らしかったが、それ以上に傑出していたのがカンテのダイレクト・パスだろう。ABEMAで解説を務めた槙野智章氏(元日本代表DF)は、「クンデのところで時間がかかったように見えたんですが、カンテのワンタッチパスによるリズムの変化が効きましたね」とコメント。SNSも「本当にすごいセンス」「実はとんでもないキーパス」「グリーズマンとカンテの職人芸みたいなパス」「パスがエグない?」「痺れるな」「至高すぎた」「あの縦パスで決まったな」など絶賛の嵐となった。

 カンテは2018年ロシア・ワールドカップの優勝メンバーだが、その後は怪我が多く、2022年カタール・ワールドカップも故障で欠場。さらに2023年夏にはサウジアラビアのアル・イテハドに移籍し、欧州トップレベルから遠ざかった。

 しかし、すでに33歳ながらUEFA EURO 2024に向けて約2年ぶりにフランス代表に電撃復帰。ここまでベルギー戦を含めて全4試合にフル出場し、グループステージの1〜2節にはプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出されている。今大会は圧倒的な運動力や守備力が話題となっていたが、実はパスやドリブルなど攻撃面の質も高く、このラウンド16ではついにゴールに繋がる決定的な働きをしてみせた。

 大復活したカンテの活躍もあって、フランス代表は前回大会で敗れたラウンド16を辛くも突破。日本時間7月6日の準々決勝では、ポルトガル代表と激突する。

(ABEMA/UEFA EURO 2024)