【WWE】SMACKDOWN(6月28日・日本時間29日/ニューヨーク)  「リーダーとして認めません!」忠実なスポークスマンが、暴走する新リーダーへ決別宣言。怒りに震える軍団4人の必殺技を受けて最後はアナウンステーブルに叩きつけられ失神し…

【WWE】SMACKDOWN(6月28日・日本時間29日/ニューヨーク)

 「リーダーとして認めません!」忠実なスポークスマンが、暴走する新リーダーへ決別宣言。怒りに震える軍団4人の必殺技を受けて最後はアナウンステーブルに叩きつけられ失神し、非プロレスラーの“一般人”がKOされる信じられない場面に、ファンから非難のコメントが相次いだ。

【映像】“一般人”失神KOの大惨事

 WWEで、ソロ・シコアによる暫定支配が続くユニット“ブラッドライン”の決定的な亀裂が発生。これまで軍団を支えてきた“ワイズマン”ことポール・ヘイマンが、アナウンステーブルに叩きつけられる前代未聞かつ残忍なシーンが展開された。

 ヘイマンが認める“トライバル・チーフ(一族の長)”ローマン・レインズの不在中、シコアがブラッドラインを不適切に統治していると判断したヘイマン。これまでもシコアの過激な行動を諌めてきたが、いよいよ「自らをチーフに認めよ」という半ば強引な命令によって執り行われた”承認式”で漢気を発揮した。

 リング上には、シコアが勝手に新加入させたタマ・トンガ、トンガ・ロア、ジェイコブ・ファトゥが勢揃い。威圧感ある空気のなかで、シコアが会場に向かって「マジソン・スクエア・ガーデン、俺を承認しろ!」と、レインズお得意のフレーズを発すると大ブーイングに包まれる。
 
 その後メンバー3人がソロの承認し忠誠を表明、いよいよヘイマンの番がまわってくる。シコアはレインズのトレードマークのレイを差し出し「最後のチャンスだポール、俺を承認しろ」と強要。これにヘイマンは躊躇する仕草をみせ「あなたに尽くします。私は承認します」と忠誠を誓ったようにみせ、「一族の長ではないことを」と付け加え承認を拒否した。
 
 これまでシコアの圧力に屈してきたヘイマンだが土壇場で新リーダーを拒否することで漢気をみせると観客からは拍手喝采の声。これに逆上したシコアは得意の「サモアンスパイク」を放ち、喉を突かれたヘイマンは嘔吐しながら悶絶。その後も狂ったメンバーたちの制裁を食らうことになる。 

 解説の堀江ガンツ氏も「危ないですよ。ポール・ヘイマンはレスラーじゃないですからね」とコメント。ファンからも「老人になんてことを」「まじで死ぬって」「老人虐待」だとの声も聞こえる。

 会場からも素人を襲う狂犬レスラー4人へ怒号が鳴り響くが、新生ブラッドラインはなんとヘイマンをアナウンステーブルに叩きつけKO。堀江氏が「シカの追悼の大会でこれはない…」と言及したが、この日は6月25日にこの世を去ったレインズの父で軍団の祖を築いた”アノアイ・ファミリー”の長・シカ・アノアイさんの追悼セレモニーが行われたいわば喪に服す中の大会であったため、ファンからも追悼の意義を踏みにじられたと非難の声が上がった。

 仁義を通しテーブル葬を全身で受けたヘイマンには「無茶しやがる」「身体を張ってるな」「ヘイマンの凄さを再認識した」との声も聞こえ、WWEのみならずプロレス界で信望も厚いホール・オブ・フェイマーへの称賛の声が圧倒的に多かった。この暴力的な対立は“ブラッドライン”のストーリーにおいて重要な転換点となりそうだ。

(ABEMA/WWE『SMACKDOWN』)