アメリカ戦で奮闘した甲斐の台頭はチームにとって嬉しい材料だ(C)Getty Images バレーボール男子日本代表は6月23日、ネーションズリーグ(VNL)1次リーグで、アメリカ代表に3-0で勝利し、フィリピン・マニララウンド最終戦…

アメリカ戦で奮闘した甲斐の台頭はチームにとって嬉しい材料だ(C)Getty Images

 バレーボール男子日本代表は6月23日、ネーションズリーグ(VNL)1次リーグで、アメリカ代表に3-0で勝利し、フィリピン・マニララウンド最終戦を飾った。すでにファイナルラウンド進出を決めていた日本の1次リーグ通算成績は9勝3敗。敗れたアメリカは5勝7敗でファイナル進出はならなかった。

【動画】バレー男子日本が米国を倒す!宮浦健人が両チーム最多18得点

 この試合では前日に33得点を挙げた石川祐希や、フランス戦途中よりベンチに退いた西田有志の出場はなかったものの、日本は控え選手中心で臨みアメリカを圧倒した。スタメン出場となった小野寺太志、大塚達宣、甲斐優斗らの得点により、25-20で1セット目を先取すると、2セット目はリードを許す展開が続くも、追いつき25-23とこのセットも逆転で連取。3セット目でも宮浦健人がバックアタックや、スパイク、さらに終盤勝負どころではサービスエースでもポイントを重ねるなど、日本の勢いは止まらず、最後は甲斐の強打をアメリカが返すことができず、25-19となり試合が決した。

 フランス戦に続き好調の宮浦が18得点で攻撃を牽引、甲斐も16得点で続いた。この日、特に存在感を放った宮浦、甲斐、両選手には開催国となったフィリピンの現地メディア『GMA Integrated News』もプレーを高く評価している。

 試合後の同メディアによるレポートでは、「日本は接戦になると予想されていた試合をスイープ勝利に変え、米国を25-20、25-23、25-19であっさりと打ち負かした」と振り返っており、「両チームともいつものスターティングメンバーを起用しなかったが、日本はそれでも米国を圧倒した」と日本の層の厚さを称えている。

 その上で「左利きのオポジットスパイカー、ケント・ミヤウラが18得点、5回のエースや1回のブロックなどでチームを引っ張った」と評価し、さらに「この試合の勝利を決定づけたのは、20歳のマサト・カイという別の控え選手だった。カイは12回の攻撃と4回のエースで16点を稼ぎ出した」として、チーム上位の得点数をマークした2人のパフォーマンスを絶賛した。

 この試合を終え日本は世界ランキング2位に浮上。パリ五輪の組み合わせにも優位となる5位以内確定となり、予選ラウンドはチームとしても満足のいく結果を得た。そして6月28日からのファイナルラウンドは大会の頂点を目指すことはもちろん、主力、控え選手とも五輪のコートに立つべく、チーム内でも鎬を削る戦いとなりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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