大井競馬場で6月26日(水)に行われる帝王賞(4歳上・JpnI・ダ2000m)。上半期のダート王者を決する一戦で、地方馬が14年ぶりの戴冠を目指す。  86年に中央・地方交流競走に指定されて以降、地方馬は14勝、中央馬は24勝(うち同着…

 大井競馬場で6月26日(水)に行われる帝王賞(4歳上・JpnI・ダ2000m)。上半期のダート王者を決する一戦で、地方馬が14年ぶりの戴冠を目指す。

 86年に中央・地方交流競走に指定されて以降、地方馬は14勝、中央馬は24勝(うち同着1回)を挙げている。80年代〜90年代まではむしろ地方馬のほうが優勢で、フェートノーザンやアブクマポーロ、メイセイオペラなどが勝ち名乗りを挙げてきた。だが、近年は中央馬に押され加減。10年にフリオーソが制してから戴冠例が無く、上位独占を許すケースも多い。

 ただ、今年は“復権”の可能性も十分にありそうだ。筆頭は川崎記念の覇者ライトウォーリアだろう。JRA所属時はオープンで頭打ちの印象もあったが、川崎に移籍してもう一花どころか、JpnIタイトルまで手にした。南関東の中距離戦線ではトップクラスに位置している。ベストはしぶとさを生かせる小回りコースだが、展開や力関係ひとつで十分勝ち負けになっていい。

 サヨノネイチヤも怖い存在だ。「ネイチヤ」という馬名から想像する通り、有馬記念で3年連続3着だったナイスネイチャの近親。これまで14戦して12勝、2着2回とまったく底を見せていない。昨秋の勝島王冠から、ブリリアントC、大井記念と重賞を3連勝中。JpnIで一気に相手は上がるが、未知の魅力で対抗したい。

 ほかにも、JRA所属時にJpnIIIで2勝を挙げているバーデンヴァイラーや、前走の名古屋グランプリで2着に入ったヒロイックテイルなどが参戦。近年でも屈指の好メンバーで迎え撃つ。14年ぶりに地方馬が“帝王”に返り咲くか。