日本で人気を博している、マラソンやウルトラマラソンなどのロードレース。一方、海外ではさまざまなジャンルのランニング大会が存在します。そこで今回は「サハラマラソン」や「Badwater135」など、世界でも有数の過酷レースをご紹介しましょう…
日本で人気を博している、マラソンやウルトラマラソンなどのロードレース。一方、海外ではさまざまなジャンルのランニング大会が存在します。そこで今回は「サハラマラソン」や「Badwater135」など、世界でも有数の過酷レースをご紹介しましょう。
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①北極マラソン(North Pole Marathon)
名前の通り、北極の上を42.195㎞走るフルマラソン大会。体感温度は-40度前後と言われ、想像を絶する極寒の中で走り続けます。北極は大陸ではないため、氷上、つまり海の上を走っているようなものと言えるでしょう。参加者はかなりの重装備で走っており、ゴーグルやネックウォーマーのようなもので顔全体を覆っています。
Kathmandu Post article about the Nepalese army athletes in the FWD North Pole Marathon... https://t.co/uwwQnQwkjH
— North Pole Marathon (@NorthPoleMarath) 2017年4月13日②サハラレース(ナミビア)
アフリカにある世界最大の砂漠「サハラ砂漠」を走るマラソンです。この大会はステージ制で行われ、合計約250㎞の道のりを7日間に分けて走行します。大会の平均気温は35~40度ですが、日中は50度を超えることも。しかも7日間分の食料などを背負って走らなくてはならず(ただし水とテントは支給される)、後半になるにつれて体力がどんどん奪われていきます。なお、2016年大会では、日本人の飯野航選手が優勝を果たしました。
Running on the Skeleton Coast in the Oldest Desert in the world. Sahara Race (Namibia). https://t.co/RUvHRFJv49 pic.twitter.com/31bXfvjcWP
— 4 Deserts (@4Deserts) 2017年8月11日
③バッドウォーター135(STYR LABS BADWATER 135)
アメリカ・カリフォルニア州で行われる“世界一過酷な耐久レース”。ちなみに大会名の「135」はキロメートルではなくマイル表示なので、実際の距離は約217㎞。この距離を制限時間60時間で走破しなければなりません。何が過酷かというと、やはり「暑さ」と「起伏」です。コース中に通る「デスヴァレー」(カリフォルニア州)は、かつて世界最高気温56.7度を記録したこともある猛暑の地として知られ、さらにレース終盤にかけて激しい上り坂が続きます。2017年大会を制したのは、サハラレースと同じ日本の飯野航選手。24時間56分19秒というタイムでした。なお、この大会は「サポーター」と呼ばれる補助役を2名以上付けなければならないという、一風変わった大会でもあります。
Iino Wataru of Japan is the champion of the 2017 @styrlabs Badwater 135 with a time of 24:56:19!
Official Badwaterさん(@badwaterhq)がシェアした投稿 - 2017 7月 12 10:18午後 PDT
④エベレストマラソン
世界でもっとも標高の高いマラソンといえば、こちらの大会。スタート地点のエベレストベースキャンプ(標高約5360m)からナチェバザール(標高約3440m)までを下るコースとなっています。この大会でキツいのが、まずスタート地点まで向かうこと。一度カトマンズ(ネパール)で集合してから、何と約10日間もかけてスタート地点まで向かいます。道中は高山病とも戦わなければならず、スタート地点に着く前に亡くなってしまう方もいるそうです。
A participant in Tenzing Hillary Everest Marathon carrying the flag of Nepal. #Everest #marathon #Nepal #Himalayas pic.twitter.com/JN1oBaTrlM
— AdventureSportsNepal (@ADVsportsNepal) 2016年4月19日⑤Self-Transcendence 3100 Mile Race(アメリカ)
世界最長のマラソンといわれているのがこの大会。3100マイル(約5000㎞)という理解不能な距離を、52日以内に完走するというレースです。しかも驚きなのが、たった883mのコースを5649周もするというコース設定。制限時間以内に完走するには、1日平均100㎞近くを50日も続けなければいけません。さすがアメリカ、まさにやることが規格外です。
⑥トランスジャパンアルプスレース
こちらは、日本で2年に1回行われている大会。富山湾から日本アルプスを突っ走り、愛知・駿河湾までを走る超過酷なレースです。総距離は約415㎞、累積標高は約27000mというコースを8日間で走破しなければならず、その過酷さから“日本一過酷な山岳レース”とも言われています。この大会は、トレイルランナーの望月将悟さんが4連覇を継続中です。
⑦富士登山競争
69年の歴史を持つ、日本の伝統的な大会。名前の通り、富士山をひたすら走って登っていきます。「山頂コース」と「五合目コース」に分かれますが、前者は富士吉田市役所から吉田口登山道を経て山頂に至る21㎞を走破します。標高差は3,000m。距離は21㎞と短いように思えますが、山頂まで4時間半以内に登らなければなりません。今年の7月に行われた大会では、かつて箱根駅伝の山上り区間を好走した、元・東洋大陸上部の五郎谷俊選手が優勝しました。
<参考サイト>
・北極マラソン
http://www.npmarathon.com/html/race-info/6.html
・サハラレース
https://www.4deserts.com/sahararace/
・バッドウォーター135
http://www.badwater.com/event/badwater-135/
・エベレストマラソン
http://everestmarathon.com/
・Self-Transcendence 3100 Mile Race
https://3100.srichinmoyraces.org/#event-second-section
・トランスジャパンアルプスレース
http://www.tjar.jp/
・富士登山競争
http://www.fujimountainrace.jp/forms/top/top.aspx
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<Text:松永貴允/Photo: Getty Images>
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