社台ファーム生産馬の初制覇なるか。今年で65回目を迎える宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)だが、意外にも社台ファームが勝利したことは一度もないのである。  平成以降に限ると、延べ52頭が参戦。96年のサンデーブランチ、97年のバブル…

 社台ファーム生産馬の初制覇なるか。今年で65回目を迎える宝塚記念(3歳上・GI・芝2200m)だが、意外にも社台ファームが勝利したことは一度もないのである。

 平成以降に限ると、延べ52頭が参戦。96年のサンデーブランチ、97年のバブルガムフェロー、05年のハーツクライで2着が3回、3着も6回あるが、惜しくも戴冠には手が届いていない。また、06年以降に限ると、延べ28頭で連対なし。12年以降に限ると、延べ14頭で馬券圏内なし。エイシンフラッシュやヌーヴォレコルト、カレンブーケドールやアスクビクターモアなど、多くの有力馬を送り込みながら結果が出ていないのは意外だ。

 悲願の初制覇に向けて、今年はノーザンファームの3頭を上回り、最大勢力となる4頭を送り込む。とりわけ昨年の皐月賞馬のソールオリエンス(牡4、美浦・手塚貴久厩舎)、今年の大阪杯を制したベラジオオペラ(牡4、栗東・上村洋行厩舎)は有力候補。大阪杯が僅差の3着だったルージュエヴァイユ(牝5、美浦・黒岩陽一厩舎)は、川田将雅騎手との初コンビが魅力だ。また、古豪のヒートオンビート(牡7、栗東・友道康夫厩舎)も展開一つで見せ場があっていいだろう。

 社台ファームに初となる春のグランプリ制覇を届けるのはどの馬か。そういった視点でも要注目の一戦となる。