からだに衣服の跡がついてしまったり、太って見えてしまったり、むくみに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。じつは梅雨は1年のなかでもむくみやすい季節なんです。本格的に梅雨がはじまる前に、今回は正しいむくみ対策をご紹介します。【関連記事】…
からだに衣服の跡がついてしまったり、太って見えてしまったり、むくみに悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
じつは梅雨は1年のなかでもむくみやすい季節なんです。
本格的に梅雨がはじまる前に、今回は正しいむくみ対策をご紹介します。
1.梅雨のむくみは“湿気”と“気圧”が原因
むくみを悪化させる原因は梅雨の湿気と気圧にあります。
まず、雨の多い梅雨はつねに湿度が高い状態。
本来であれば、皮膚から出た汗は蒸発して空気中に取り込まれますが、湿度の高い梅雨の空気は水分を取り込む余裕がありません。
そのため、汗をかいても水分が蒸発しにくく、体内に水分が残ったままになってしまいます。(※1)
また、梅雨は雨が多く、1年のなかでも気圧の変化が激しい時期です。
気圧の影響で自律神経が乱れると、体温が下がり、血の巡りが悪くなることがあります。
その結果、排出されるはずだった水分が体内に残ってしまうのです。
このようにして、湿気や気圧により体内に滞った水分はむくみとなってあらわれます。
梅雨はむくみの季節だと言っても過言ではありません。
2.水分をためないからだを作る方法
むくみ対策の基本は「水分をためないこと」と「水分を排出すること」です。
食事と運動習慣を見直し、むくみを解消していきましょう。
2-1.濃い味の料理は控える
塩分は水分をため込む力があるため、むくみの大敵です。
厚生労働省によれば、成人1人1日当たりの塩分摂取量は、男性7.5g未満、女性6.5g未満と設定されています。(※2)
1日あたりの摂取量を超えることのないよう、食事の塩分量に気を配りましょう。
反対に、体内の余分な水分を排出するカリウムは積極的に摂取したい栄養素です。
カリウムは、野菜、芋類、きのこ類、豆類、海藻類に多く含まれています。
副菜やスープの具材などにするなど工夫をして、日々の食事に取り入れてみてください。
2-2.お風呂や運動で汗をかく
運動はシンプルかつ効果的なむくみ対策です。
運動不足の人は代謝が落ちて汗をかきにくく、筋肉が衰え血行も悪い状態。
まずは、ウォーキングやストレッチなど軽度な運動からでもOKなので、少しづつ運動習慣をつけましょう。
また、すでにむくんでしまっている場合はマッサージや入浴が効果的です。
入浴でからだを温めたり、マッサージで血行を促すことで、症状の緩和が期待できますよ。
2-3.漢方を利用する
とはいえ、いきなり食習慣を改善したり運動習慣を続けたりするのは難しいですよね。
そんなときには漢方薬を活用するのがおすすめです。
むくみは、体内に余分な水分や老廃物がたまり、体外へうまく排出されないことで起こります。
そのため、水分の循環や血流の改善に効果のある漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
<おすすめの漢方薬>
・五苓散(ごれいさん)
水分代謝を促し、体内の水分バランスを整える漢方薬です。
気圧の変動などによる頭痛やめまいにも用いられます。
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
からだにたまった余分な水分を排出する漢方薬です。
血流を整えて、からだを温める働きもあるため、貧血、虚弱体質や冷えにも用いられます。
最近では、オンラインで自分にあった漢方薬を見つけられるサービスもあります。
家から簡単に診断できるので、病院や薬局に行く時間がない人にもぴったりです。
漢方薬は決まった時間に飲むだけなので、簡単にはじめることができます。
食習慣と運動習慣の改善と並行して、漢方薬をはじめてみるのはいかがでしょうか。
3.正しいむくみ対策で快適な梅雨を
むくみは湿度や気圧の変化によって起こりやすくなります。
そのため、湿度が高くなり、気圧が変化しやすくなる梅雨の時期は要注意。
塩分の多い食事を避け、軽い運動をするなど、水分をため込まず排出しやすいからだになるよう、自分の生活を見直してみましょう。
<参考資料>
(※1)暮らしに役立つライフスタイル情報「健康習慣:梅雨時のむくみ解消法水分は「摂ったら出す」が重要!」世田谷自然食品
https://www.shizensyokuhin.jp/archives/articles/240
(※2)e-ヘルスネット「ナトリウム」厚生労働省
[文:あんしん漢方]
※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。