今季は開幕から好調を維持する角田。(C)Getty Images
今シーズンのタイトル争いで苦戦を強いられている王者レッドブル。窮地から抜け出したい名門の“救世主”として白羽の矢が立つかもしれない。F1のRBに所属する角田裕毅だ。
F14年目を謳歌する角田は、コンスタントにポイントを獲得。シーズン3分の1が消化した現在、19ポイントを獲得。ランキングでも10位と上々の順位につけている。現地時間6月8日にはRBとの1年の契約延長が発表された。
【動画】レース終盤に無念の…カナダGPで角田裕毅がスピンしたシーン
充実の時を過ごす24歳の日本人に対する期待が高まる一方で、“親チーム”への電撃移籍の可能性も示唆されている。英モータースポーツ専門メディア『The Race』は、今月にレッドブルと2年間の契約延長にサインしたセルジオ・ペレスの不振に言及。「レッドブルは絶対に正しいドライバー選択をしていない」として、補強候補に角田の名を挙げた。
34歳のベテラン、ペレスの不安定さは深刻を深めている。現地時間6月9日に行われたカナダ・グランプリ(GP)ではリタイアをしたばかりか、「危険運転」により、次戦のスペインGPで3グリッドの降格処分も命じられる痛恨の展開。まさに失態続きなのだ。
チームもフェラーリやマクラーレンからも猛追され、タイトル防衛が危機的状況でもある。ゆえに『The Race』は好調を維持する角田との電撃トレードを提唱する。
ペレスの現状について同メディアは「契約は実際のパフォーマンスとは関係のない理由で行われた。これはもうパターン化しているようなもので、過去3シーズンこそ彼は好調なスタートを切ったものの、その後に驚くべきスランプに陥った」と糾弾。そのうえで「もはや彼はワールドクラスのドライバーのパフォーマンスではない」と酷評し、成長著しい日本人レーサーを手にするべきという見解を示す。
「理想的には、絶対的なエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンと並んでカルロス・サインツ(フェラーリ)のような、安定していて、容赦のない競争力があるドライバーを見たい。もしくは、ここ1年ほどの好調さを考えると、RBで昇格したツノダが見たい」
今季の躍進がこのまま続けば、世界的なビッグネームとのトレードの可能性もゼロではないか。いずれにしても、引き続き角田のレースには注目が集まりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
【関連記事】なぜ角田裕毅は“罵倒”しなくなったのか? 本人が明かした飛躍のワケ「自分は無線の使い方を学んだんだ」