9日に行われたテニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)男子シングルス決勝で第4シードのA・ズベレフ(ドイツ)を下し、大会初制覇を成し遂げるとともに四大大会で3度目の優勝を飾った第3シードのC・アルカラス(スペイ…

9日に行われたテニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)男子シングルス決勝で第4シードのA・ズベレフ(ドイツ)を下し、大会初制覇を成し遂げるとともに四大大会で3度目の優勝を飾った第3シードのC・アルカラス(スペイン)は翌10日に会場内で記念撮影を行った。
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21歳のアルカラスが全仏オープンに出場するのは4年連続4度目であり、昨年の4強入りが最高成績となっていた。
今大会では1回戦でJ・J・ウルフ(アメリカ)、2回戦でJ・デ ヨング(オランダ)、3回戦で第27シードのS・コルダ(アメリカ)、4回戦で第21シードのF・オジェ アリアシム(カナダ)、準々決勝で第9シードのS・チチパス(ギリシャ)、準決勝で第2シードのJ・シナー(イタリア)を下し、大会初の決勝進出を決めた。
世界ランク4位のズベレフと顔を合わせた決勝戦ではセットカウント1-2と追い込まれたアルカラスだったが、その後の2セットを獲得。6-3, 2-6, 5-7, 6-1, 6-2の4時間19分に及ぶフルセットの死闘の末に勝利し、初優勝を決めた。
優勝から一夜明け、アルカラスはスーツに身を包み記念撮影を行った。
男子プロテニス協会のATPはアルカラスのコメントを掲載し「昨日は家族や友人たちと祝った。夕食に出かけ、もちろん大会中にしていなかったことを全てして、食べられていなかったものを食べた。普段はグルテンには気を付けているけど少しだけ気を緩めた。また、シャンパンでも祝った。ちょうどいいタイミングだったからね」と語った。
「あれほどの努力と犠牲を払ってトロフィーを獲得したので少しは楽しむ必要がある。まだ僕は21歳で自分を知る段階。自分に何が必要で、何が必要でないか、どうやるか、どうやらないかをね。一生懸命に取り組んで苦しむ日と、休息してやりたいことをする自由の日とのバランスを取らなければならないことに気付いた。テニス選手ではなく、ただの普通の人だと感じること。そうすれば、すっきりした状態でコートに出て100パーセントの力を発揮することができる」
今季、アルカラスは3月のBNPパリバ・オープン(アメリカ/インディアンウェルズ、ハード、ATP1000)で2連覇を達成しツアー通算13勝目を飾った。しかし、マイアミ・オープン(アメリカ/マイアミ、ハード、ATP1000)で準々決勝敗退となると、その後の2大会を右前腕の負傷により欠場。
不安の残るなか出場した4月のムチュア・マドリッド・オープン(スペイン/マドリッド、レッドクレー、ATP1000)には3連覇をかけ出場するも準々決勝で敗退。続くBNLイタリア国際(イタリア/ローマ、レッドクレー、ATP1000)はまたしても右前腕の負傷により欠場を余儀なくされた。
怪我に苦しんだ時期については「僕は幸せよりフラストレーションで泣くタイプの人間。泣くことはあまりないけれど、怪我で本当に楽しみにしていた大会を欠場しなければならなかったときに何度か泣いた」と明かした。
「精神的に辛かった。右腕はあらゆるプレーで使う。すべてのショットでスピードとパワーを駆使するので前腕が本当に痛くなる。100パーセント回復しないかもしれないと心配だった。マドリッドでは4試合をプレーしたけど最後の試合でそれが気になった。だからローマには出場できなかった。最高の状態で全仏オープンに行くために必要な検査やあらゆることをしたけど、頭の中は疑問だらけだった」
「グランドスラム、5セットマッチで腕がどう反応するか、少し不安だった。タフだったけどラウンドが進むにつれて調子が良くなり、慎重にはしていたものの、痛みはなかった。(シナーとの)準決勝の日はフォアハンドを打つときに用心するのを止めようと決めた日だった。怖がっている場合ではなかったし、今までやってきたことを信じて、そんなことは忘れるしかなかった」
なお、アルカラスは同会場で7月27日に開幕するパリオリンピック(フランス/パリ、レッドクレー)について「オリンピックは4年に1度開催される特別な大会で、自分のためだけでなく、国のために、そして全てのスペイン人を代表してプレーする。今年はオリンピックでの金メダル獲得を優先したい」と述べた。

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