RBとの来季契約を結んだ角田だったが、直後のレースでは結果を出せなかった(C)Getty Images

 F1第9戦カナダGPは現地時間6月9日(日本時間10日)に決勝が行われた。ウェットコンディションでスタートが切られ、途中で2度にわたりセーフティカー(CS)が導入されるなど、波乱の展開となったレースは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がトップでチェッカーを受け、今季6勝目を挙げた。2位にはランド・ノリス(マクラーレン)、3位にはポール・ポジションからスタートした、ジョージ・ラッセル(メルセデス)が入り今季初めて表彰台に登っている。

【動画】レース終盤に無念の…カナダGPで角田裕毅がスピンしたシーン

 レースウィーク中に来季の去就が話題となった角田裕毅(RB)は悔しいレースとなった。多くの車がアクシデントで姿を消す中、角田は終盤まで入賞圏内で走っていた中、チェッカーまで残りわずかとなった66周目にコースアウトしスピン。間一髪、他車との接触は逃れコースに復帰するも大きく順位を落とし、14位でのフィニッシュとなった。

 一時は7位にまで浮上した角田だったが、荒れたコンディションに苦しめられることに。RBとの契約延長も発表され4戦連続の入賞にも期待が高まったが、最後にドライビングミスが出てしまい、不本意な結果でレースを終えている。

 RBはダニエル・リカルドが8位入賞を果たした一方で、角田は惜しくもポイントを逃した。だが、このカナダGPの結果は、RB首脳陣は前向きに捉えているようだ。

 英モータースポーツサイト『PITPASS.com』ではレース後、各チームのドライバーやスタッフのコメントを伝えている。

 その中で、角田の「今日は私のミス、愚かな行動だった。チームには申し訳なく思っています」などと語った反省の弁の他、また、車両責任者のギヨーム・デゾトゥーのコメントも紹介。「ユウキも波乱に富んだレースだった」と振り返っており、「レース中盤に向けて彼は7位となり、前を走るアロンソのペースに匹敵するほどだった」と評しており、「今日は誰にとっても難しいレースだったが、チームにとっては全体的にポジティブな週末だった」などと述べている。

 さらに、ローラン・メキース代表も、「ドライバーとチームはサーキットでしっかりとしたチームワークを発揮しているし、ファクトリーではスタッフの努力が実を結び、2台が再びQ3に進出してポイントを獲得することができた」として、チーム全体の働きを称えている。

 2週間後のスペインGPから夏場にかけ、ふたたびヨーロッパが舞台のレースが続く。角田には心機一転、今回の悔しさを晴らすパフォーマンスを期待したい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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