田宮はバットコントロールのたくみさも評価されている(C)産経新聞社 シーズンも3分の1を過ぎ、打率のリーディングリストにはここまでで明らかな傾向が出ている。 セ・パ両リーグの3割打者がわずか3人と、投高打低の図式がくっきりと出ている…

田宮はバットコントロールのたくみさも評価されている(C)産経新聞社

 シーズンも3分の1を過ぎ、打率のリーディングリストにはここまでで明らかな傾向が出ている。

 セ・パ両リーグの3割打者がわずか3人と、投高打低の図式がくっきりと出ているのだ。

【日本ハム】”あの若さでこの技術は凄い!!”今季大ブレイクの田宮はなぜ成績を残せるのか?DeNAの山本と将来日本代表の可能性!日本ハムの田宮選手について語ります!

 そんな中で今季、存在感を示しているのは現在パ・リーグ2位の打率「.335」、得点圏打率はリーグトップとなる「.436」(6月10日現在)をマークする日本ハムの捕手、田宮裕涼だ。

 今季プロ6年目にして初めて開幕スタメンマスクを勝ち取ると、勝負強い打撃で注目を集めている。

 新たな安打製造機として注目を集め始めているが、田宮の打撃の何が優れているのか。球界内からも様々な考察の声が上がっている。

 現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は6月8日までに自身のYouTubeチャンネルに「【日本ハム】"あの若さでこの技術は凄い!!"今季大ブレイクの田宮はなぜ成績を残せるのか?DeNAの山本と将来日本代表の可能性!日本ハムの田宮選手について語ります!」と題した動画を更新。田宮の技術を独自の視点で解説している。

 高木氏は田宮に関して「打ったらコンちゃん(近藤健介)、肩は甲斐(拓也)、足もめちゃくちゃ速い」と3拍子そろった選手だとした。

 さらに首位打者争いをくり広げる打撃に関しては「バットコントロールが抜けてるな」「両サイド打てるね」とたくみなバットコントロールと広角に打てる点を評価。「あの若さでできるのは大したもん」と24歳にして、卓越した技術を身に着けていると称賛の言葉が止まらなかった。

 日本ハムは捕手ポジションの人材が豊富とした上で、その中を打撃を武器に勝ち上がってきたことで「もう正捕手だよ」「確実に抜けている」と認める場面もあった。

 今後は侍ジャパンの一員に入ってくる可能性もあると指摘するなど、新たに出現した「打てる捕手」の伸びしろを認めた。

 田宮も侍ジャパン入りに関しては井端弘和監督が視察した6日の広島戦(マツダ)で4番に入り、マルチ安打をマークするなど、代表入りを見据えてアピールを続けている。長打力に関しても2日のDeNA戦(エスコン)で2階席に達する豪快な2号3ランを放つなど、着々と結果を残している。

 まずは年間通して安定したパフォーマンスを残すことが必須となるが、今後もチームのキーマンとなることは間違いない。

 動画内では、DeNAでこちらも捕手として打率「.315」(10日現在)を記録するプロ7年目捕手、山本祐大に対しても期待の言葉をかけた高木氏。「打てる捕手」はどの球団においても求められるピースであり、両捕手の攻守にわたっての貢献が今後も注目されそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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