好調を維持している角田だが、レッドブルへの昇格は難しそうだ(C)Getty Images

 今季、安定した走りを続ける、日本人ドライバーの去就に関心が寄せられている。

 ここまですでに5度の入賞を果たしている角田裕毅(RB)の来季のシートをめぐって、これまでも様々な憶測が囁かれてきた。その中でも、かねてより可能性が論じられてきたレッドブルへの昇格については、角田にチャンスが与えられることは無いと、関係者や欧州メディアなどが伝えている。

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 先月末、セルジオ・ペレスがレッドブルに残留する見通しだと報じられ、これにより来季もマックス・フェルスタッペンとのコンビが継続となることが濃厚に。今季、角田は開幕からのパフォーマンスがレッドブル首脳からも注目されていたものの、シーズン序盤にしてシートを得るチャンスを失った格好だ。

 だが海外メディアでは現在も、角田こそトップチームの一員となるべきとの意見も、声高に叫ばれているようだ。

 英モータースポーツサイト『CRASH』では、各国ジャーナリストの主張が紹介されている。現地時間6月2日(日本時間3日)、同メディアは「セルジオ・ペレスの後任候補としてユウキ・ツノダが外されたことに驚きの声が上がっている」と伝えており、「ツノダは見事な走りを見せており、RBはレッドブルの姉妹チームであるにもかかわらず、ペレスの後任候補として真剣に検討されたことはなかった」とシートをめぐっての経緯を綴っている。

 その上で、『F1 Nation Podcast』のトム・クラークソン氏による、「なぜ彼がレッドブルの2番目のシートの候補から外れるのか理解できない」と語ったコメントを掲載。他にも、『Fox Sports Mexico』のジャーナリスト、ディエゴ・メヒア氏も、角田に対し「彼は正しいことをすべてやっている。元モナコ優勝者に勝っている」として、チームメイトのダニエル・リカルドを上回る成績であることを強調。レッドブル入りに相応しい結果を残しているとの見解を示したという。

 他にもトピック内では、「ツノダは、モナコで悪名高い重要な土曜日に、印象的な8位という好成績を残した」と振り返るとともに、「一方、ペレスは、モナコで深刻なクラッシュを起こし、レッドブルに推定300万ドルの損害を与えた」とそれぞれのパフォーマンスを記している。

 もっとも、ペレスの残留は正式発表がまだ行われておらず、今後、シート争いで新たな展開を迎える可能性も残されている。各国メディアの反応からも、まだ角田のチャンスが潰えたとは言えないのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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