投手として再起するべく綿密なスケジュール調整の下で練習を重ねている大谷。(C)Getty Images ふたたび投手として取り組むべきか――。 現球界では「唯一無二」と言われる二刀流で球史に名を刻んだ大谷翔平(ドジャース)の将来に対…

投手として再起するべく綿密なスケジュール調整の下で練習を重ねている大谷。(C)Getty Images

 ふたたび投手として取り組むべきか――。

 現球界では「唯一無二」と言われる二刀流で球史に名を刻んだ大谷翔平(ドジャース)の将来に対する懸念は小さくない。

【動画】大谷翔平の“神対応”に現地も反応!ファウルボールが当たった球審を気遣う

 怪我の不安は依然として拭いきれていない。昨年9月に右肘靱帯(じんたい)の損傷による手術を受けた大谷。2018年10月にトミー・ジョン手術して以来、2度目の大手術を執行した肘が無事に回復するかは「投手」としての再起に向けた課題だ。

 これまでも肘に2度のメスを入れた選手、ひいては投手がこれまで通りに活躍したケースがないわけではない。がしかし、「打者」として、ほぼ毎試合に出続けている大谷のような選手は稀。「初のケース」と言っても過言ではない。ゆえにリハビリをしてこれまで通りに投げられるかは未知数ではある。

 もっとも、当人はすでにキャッチボールによる“投球練習”を再開。「緊張感が恋しいといえば、恋しい」と公言し、投手復帰に意欲を示している。

 ただ、完全復帰を果たせるか否かが不透明な状態という現状に変わりはない。一部識者の間では、三冠王を目指せるだけの打撃成績を収めている今季のパフォーマンスから、外野手に転向し、打者に専念すべきという声も上がっている。

 そうした「投手・大谷」への疑義を米メディアの名物コメンテーターが吹き飛ばした。現地時間5月31日に、米ポッドキャスト番組『The Rich Eisen Show』で出演したリッチ・アイゼン氏は、「彼はもう投げないんじゃないか?」と出演者から質問を受けると、大谷がドジャースと締結した10年総額7億ドル(約1015億円=当時のレート)の超大型契約を強調。そして、「それは馬鹿げた考えだ」と断じた。

「あまりに馬鹿げた考え方だね。いいかい? ショウヘイ・オオタニは100万%、また投げる。少なくとも本人はそう考えている。彼の打撃成績が良くなったから何だと言うんだ? あのベーブ(・ルース)がやめた理由は理解するが、オオタニはまだまだ投げるよ。もしも、投げないというならドジャースは契約を見直す必要がある」

 果たして、大谷は投手としてふたたびマウンドに立てるのか。熱弁を振るったアイゼン氏のように“二刀流の復活”を心待ちにする人々は少なくない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】大谷翔平は「二刀流」を続行すべきか?密着記者が見た”自分らしさ”を貫く偉才の”覚悟”

【関連記事】「技術さえあれば、どんなメンタルでも打てる」――“水原騒動”に対する大谷翔平の回答にNY紙も脱帽「オオタニの偉大さ不変だ」

【関連記事】「日本では普通なのか?」今永昇太が球審に見せる“珍しくない所作”に脚光 米司会から問われた「礼」を重んじるワケ