WRCサルディニア：オィット・タナック「積み上げたものを失うわけにはいかない」土曜日コメント集

WRCラリーイタリア・サルディニア（グラベル）、土曜日終了後の各ドライバーからのコメント（抜粋）。この日、トヨタのセバスチャン・オジエと首位争いを展開したヒョンデのオィット・タナック。3番手につけていたチームメイトのティエリー・ヌービルが戦線を離脱したことで、マニュファクチャラーズ選手権を考慮すれば最終日に無理は出来ないことを示唆した。
*カッコ内は順位の前日比

[トヨタ・ガズーレーシングWRT]
トヨタGRヤリス・ラリー1ハイブリッド
■セバスチャン・オジエ/総合首位（＝）





「信じられない一日だった。すごくラフで、すごくタフ。午前のステージは、見たことがないほどラフなコンディションもあって、ドライブするのはあまり楽しくなかった。とにかく生き残ることが鍵で、それができてうれしい。特に、今日最初のステージで、タイヤを1本失っていたからね。午後は一変してドライブが楽しくなった。喜びが戻ってきたのでとても満喫できたし、ギャップを広げられたので、とてもポジティブな形で夜を迎えられた。明日もラフなコンディションが予想されるが、それでも速さを出さなくてはならないし、とにかく同じアプローチを続けていく」

■エルフィン・エバンス/総合4番手（↑）





「長くタフな一日だった。特定のステージなどでは速さが上がったと思う。少し余裕があって路面がサンディなところは、自分たちに向いていた。タイトでツイスティなところでは、少し苦戦した。よかったのは一日を走り切れたこと。それができなかった仲間もいるし、そのことで自分たちの順位も上がった。もちろん、明日もポイントを獲得できるチャンスが残っているし、そのためにプッシュしていきたい」

■勝田貴元/SS9でデイリタイア





「午前中はすべてが順調でした。とてもラフなステージが続くループで、特に最後のステージはクルマにとって非常に過酷でタフなものでした。それでも総合3番手まで順位を上げることができたので、いい位置につけていたと思います。しかし、午前中最後のステージで異音が聞こえ始め、トランスミッションに問題があることに気がつきました。通常の日中サービスだったら修理をできたかもしれませんが、タイヤフィッティングゾーンではそれほど多くの作業をできず、試みましたが午後最初のステージで症状がさらに悪化し、クルマを止めざるを得ませんでした。とても厳しい状況ですが、これがラリーなので、前を向いて進むしかありません」

[ヒョンデ・モータースポーツ]
ヒョンデi20 Nラリー1ハイブリッド
■オィット・タナック/総合2番手（=）
「今日の前半は予想通りすごくタフで、このような道でペースを維持するのは大仕事だった。すごくエネルギーを使った。午後のステージはすごく楽しめたのでもっといい結果を期待していたが、うまくいかなかった。このマシンでいいリズムをつかむことができず、十分に自信が持てないと全開でプッシュを続けるのは厳しい。安全圏でリスクを負うこともできなかった。毎日、それぞれに違いが大きく、明日も独特のステージが2本待っている。海岸でのパワーステージは、ほかと比較ができない。失うものが何もなければすごくクールだが、ここまで積み上げたものを失うわけにはいかない」

■ダニ・ソルド/総合3番手（=）





「午後はグリップが得られるようになり、いいパフォーマンスが出せるようになったが、タフな一日だったし苦戦した。勝田やティエリーがトラブルに見舞われたことで自分たちを押し上げてもらったが、終盤は自分もプッシュを始めて4番手との差を30秒に広げた。明日も、すごく厳しい一日が待っている。ナローで難しいステージがあるので、前進するためにプッシュを続けなくてはならない。目標は、エバンスの前の位置を守って最低限でもポディウムフィニッシュ。さらに上位との差を詰められるよう目指していくよ」

■ティエリー・ヌービル/SS8でデイリタイア
「ステージ中盤のとても滑りやすいツイスティなセクションで、一瞬集中力が途切れたために、すぐに低速コーナーがあることに気付かなかった。ブレーキングが遅すぎてしまい、その状況から抜け出すのは難しいことはすぐにわかった。ディッチにはまってしまったが周りにスペクテイターがいなかったので、マシンにダメージはまったくないが走行を続けることができなくなった。こんな集中力が途切れたことでのミスをしてしまい、チームには申し訳ない。明日のターゲットは明確。フルの12ポイントを獲得することだ。この状況の中で、それが最大限自分たちにできることだ」

[Mスポーツ・フォードWRT]
フォード・プーマ・ハイブリッド・ラリー1
■グレゴワール・ミュンステール/総合5番手（↑）





「SS11のトラブルは熱関連かもしれない。あのステージは、フィーリングは少しよかったが、それでもグリップがすごく低かった。一日が長いので、ブレーキの利きに苦戦した。あまりにスリッパリーなので難しかった。どこでブレーキをしたらいいのか、判断が難しい」

■アドリアン・フルモー/総合15番手（↑）





「あちこちのセクションでトラブルに見舞われ難しい一日だった。序盤からブレーキのトラブルに見舞われた。とにかく長い一日だった。自分たちのペースには、かなり満足している。（ドライバーズ選手権で3番手を維持できるチャンスもあるので）日曜日はもちろん、ポイントを目指してプッシュする。」