岡田監督が必死にチームを動かすも苦しい戦いが続く(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext 阪神は6月1日に行われたロッテ戦(ZOZOマリン)に延長戦の末、2-3と敗れた。2戦連続のサヨナラ負け、今季ワーストの5連敗と厳…

岡田監督が必死にチームを動かすも苦しい戦いが続く(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は6月1日に行われたロッテ戦(ZOZOマリン)に延長戦の末、2-3と敗れた。2戦連続のサヨナラ負け、今季ワーストの5連敗と厳しい戦いが続いている。

【動画】力尽きた…延長11回に西純が愛斗にサヨナラ打を浴びたシーン

 勝利まであと一人だった。2-1とリードした9回は左腕、岩崎優が登板。前日は9回にダブルストッパーのハービー・ゲラがロッテ打線に打ち込まれており、この日は岩崎が起用された。

 緊迫感あふれる場面で一死から中村奨吾の当たりを中堅の近本光司が前進しスライディングキャッチを試みるも、ボールはすり抜け二塁打となる。二死二塁となり、友杉篤輝から二塁打を浴び、再び2-2の同点に。虎党の悲鳴が飛び交う中、延長11回に西純矢が愛斗にサヨナラ打を浴び、力尽きた。

 チームにとっても痛恨の敗戦となった。前夜延長10回を戦い逆転負けを喫した反省から、この日は、プロ初めてとなる近本光司を4番に起用。打撃不振の主砲、大山悠輔を「7番」で起用するなど、岡田彰布監督もチームを動かしてきた。

 必死の組み替えもこの日も打線は重かった。相手先発は高卒2年目、19歳の田中晴也がプロ初登板初先発。初回、先頭の中野拓夢に見逃し三振を奪うと、二死二塁からは前日にホームランを放っていた前川右京をフォークで空振り三振に打ち取るなど、落ち着いたピッチングが光った。 

 打線は6回二死満塁の場面に相手押し出しによる1点を奪うと、1-1で迎えた9回一死満塁の好機に渡辺諒の犠飛で1点をもぎ取るも、4安打2得点と得点力不足が目立った。

 ロッテ打線の粘り強い戦いぶりが光る試合ともなったが、深刻なのは昨年の日本一チーム、阪神の状態だ。

 この日、7番に降格となった大山は4打数ノーヒットに終わった。岡田監督も近本を4番に起用するなどカンフル剤を打ち込むも、得点力不足の大きな要因となっている主砲不振に関しては上がり目が見えないのが苦しいところ。

 不安材料は終盤の投手起用にもある。前日はゲラが、この日は岩崎とダブルストッパーを務める両投手が2日にわたって1点差を守り切れず、救援失敗。開幕から2か月が過ぎ、疲労が蓄積している影響もあるのか、両投手は交流戦前の巨人戦でも打ち込まれるなど、状態が不安定となっている。

 プレッシャーの大きい守護神を務められる投手は限られているとあって、勝ち星を奪うためにも今後も終盤の投手起用が注目を集めそうだ。

 阪神はこれで交流戦に入って4戦連続勝ち星なしと苦しい戦いが続いている。目指すリーグ連覇にとっても大事な交流戦の戦い、投打にわたって選手たちの一層の奮起が待たれている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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