自身の騒動が原因でメッツを戦力外となったロペス。獲得する球団はあるのだろうか(C)Getty Images  メッツのホルヘ・ロペスが現地時間5月30日(日本時間31日)、チームからDFA(事実上の戦力外)通告を受けた…

 

自身の騒動が原因でメッツを戦力外となったロペス。獲得する球団はあるのだろうか(C)Getty Images

 

 メッツのホルヘ・ロペスが現地時間5月30日(日本時間31日)、チームからDFA(事実上の戦力外)通告を受けた。

 事の発端は、29日のドジャース戦の3-7の8回にロペスが大谷翔平に14号2ランを被弾した後、続くフレディ・フリーマンに対するボール判定に怒って三塁塁審に暴言を吐いて退場処分を受けたことだった。さらにその後、スタンドにグラブを放り投げる暴挙まで行ってしまった。

【動画】激昂のメッツ右腕が審判に暴言!スタンドへ自身のグラブを放り込む暴挙も

 

 米メディア『MLB.com』のメッツ番記者であるアンソニー・ディコモ氏の記事によると、「ロペスはその行動について何ら反省の意を示しておらず、試合後のインタビューで後悔していないと述べた」と伝えている。

 報道陣の前でロペスは「自分はおそらくメジャー最悪のチームにいる」と発言したが、同30日には、自身のインスタグラムで謝罪し「残念ながら、英語でメディアに訴えようとした私の努力が混乱を招き、私が表現しようとしていたことを反映していない見出しを生み出してしまった」と投稿したという。

 表現しようとしていたこととは何だったのか。ロペスによれば、自分自身を「最悪のチームメイト」と呼んでいたと釈明。母国語ではない英語で伝えたことで混乱を招いたという。

 しかし、同記者は自身のXでも「はっきりさせておきたいのは、ロペスがDFAとなったのは、“チーム/チームメイト発言”の混同が問題ではない。観客席にグラブを放り投げ、試合後に首脳陣と対話したのにしていないと嘘をつき、しかもまるで反省の色が見られない。そうした言動で球団に恥をかかせたからだ」と投げかけている。

 また、記事には、カルロス・メンドーサ監督のコメントも掲載。同監督は「プレーがうまくいかないときは、選手たちは感情をあらわにする。フラストレーションもある。しかし、そこには微妙な境界線があり、昨日、その境界線を越えてしまった。そして、私たちはそれを容認するつもりはない」と、ロペスの行動を咎めた。
 
 DFAになった選手は7日以内にトレードで放出されるか、ウェーバー公示されることになる。獲得する球団がなければ、マイナー契約または解雇となる。

 同記者は記事の中で「ロペスの年俸は200万ドルと比較的低く、今シーズンは28試合に出場して防御率3.76を記録するなど、ここまでの成績はまずまずであるため、他のチームが獲得する可能性は十分にある」と、ロペスが今後他球団でプレーすることもあり得るとしている。

 果たして騒動を起こした右腕を獲得する球団はあるのだろうか。今後の動きにも注目が集まる。

 

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

 

【関連記事】「日本では普通なのか?」今永昇太が球審に見せる“珍しくない所作”に脚光 米司会から問われた「礼」を重んじるワケ

【関連記事】「速く投げる必要はない」今永昇太の直球に隠された“マジック”とは? 「もっと多くの球団が気づくべきだった」

【関連記事】日本で痛打されたのになぜ? 今永昇太の“高めの直球”がMLBで異彩を放つ理由 背景にあったバウアーの「逆説」