ポイントを重ねて着実な成長を示している角田。もちろん、RB残留という選択肢もあるだろう(C)Getty Images

 2024年のF1シーズンで、角田裕毅(RB)はここまで4度の入賞を果たすなど存在感を放っている。そして、年間スケジュールの3分の1が消化した現時点で、日本人ドライバーが来季、どのチームのシートを得るのかにも、高い関心が寄せられている。

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 今季は特に速さをみせており、角田のレッドブルへの昇格も囁かれてきた中、海外一部メディアがセルジオ・ペレスの契約延長が決定的と報じている。事実上、同チームのシートの“空き”が無くなったことになるものの、それにより角田の未来についての議論がさらに拍車がかかったと言えるだろう。

 英メディア『F1 OVERSTEER』でも現地時間5月29日(日本時間30日)に角田の去就についての特集記事を配信した。その中で同メディアは、『BBC』などで活動するアンドリュー・ベンソン氏が角田の今後について語ったコメントを伝えている。

 その中では、「外からみると、ツノダがレッドブルのシートに就くためにできることはまったくないという印象だ」として、ベンソン氏が角田のレッドブル入りが困難と指摘しており、その上で「シート獲得のチャンスが十分ある」と位置付ける3チームとして、ウィリアムズ、ハース、アルピーヌを挙げた。

 また、2026年からホンダと組むことになるアストン・マーティンについては、フェルナンド・アロンソ、ランス・ストロールがとどまると見通しており、ホンダの支援を受けている角田については「皮肉なことにシートを得ることはできない」と予想する。

 さらに、ベンソン氏のコメントを踏まえた上で、『F1 OVERSTEER』も独自の見解として、「RBは2025年もツノダを残留させることを否定しないかもしれない」と残留の可能性にも言及。「レッドブルとのチームの関係により、マシンは常に適切な状況にあるため、RBにとどまることは堅実な選択となるだろう」と論じている。

 同メディアは今季の角田について、「今シーズンのドライバーズチャンピオンシップで10位につけているが、2024年にはグリッド上で最も印象的なドライバーの1人であることは間違いない」と4シーズン目のF1でのパフォーマンスを高く評価しつつ、「2025年に向け大きな決断を迫られている」と現在の立場への見解を示している。

 シーズンがさらに白熱する夏に向け、角田を含めた来季のシート争いの話題もさらに賑わせていくことになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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