38位 Gマーシャル・ヤンダ

(レイヴンズ)

ここ数年、NFLで一番のGとしての地位を確立しており、2016年シーズンも評価に違わぬ可能性だった。ランプレーではアサインメントブロック、ゾーンブロックどちらのスキームにもうまく適応する選手だ。ザイズは191センチ138.3キロとNFLのOL平均、196センチ141キロにはやや劣りながらも、パワー、テクニックを用いてRBのために道をこじ開けるOLだ。

パスプロテクションにも優れ、QBジョー・フラッコがヤンダの位置からプレッシャーを受けた回数はわずかに6回。また、2015年シーズンの途中から1014プレー連続でヤンダの位置からのQBサックは発生していない。

位置を変えても他の選手との大きな違いだ。昨2016年シーズン途中に左肩を負傷、3試合を欠場した。フィールドに復帰すると、左肩の負担を下げるため本来のRGを離れ、一度もプレーをしたことのないLGとして後半7試合に出場した。内側からのラッシュを意識した場合、RGでは負傷した左肩が内側になるため負傷がプレーに影響するが、LGならば右肩に頼ることができると考え、自ら志願してのコンバートだった。それでもヤンダのパフォーマンスは変わることはなく、チームに貢献した。苦難を乗り越えるタフさが長年最高のGとして君臨している原動力だ。

39位 RBデボンタ・フリーマン

(ファルコンズ)

ファルコンズを第51回スーパーボウルに出場に導いた立役者の一人だ。ファルコンズといえばQBマット・ライアンのパス攻撃が強烈なインパクトを放っていたが、フリーマンの活躍なくしてその躍進は実現しなかった。鍵となったのは「三頭の怪物」と他のNFL選手に言われるほどラン、キャッチ、ブロック全てを高いレベルでこなすプレースタイルだ。ランとパスでは合計1500ヤード以上を2年連続で獲得、昨シーズンも1541ヤードを獲得した。どちらも得意としているRBは今までにもいた。しかし、フリーマンは175センチ95キロと一回り大きく、力が強いためブロックも得意としている。RBやTEを複数配置した状態であっても5人がパスターゲットやブロッカーになることで、相手にプレーを絞らせない攻撃を可能にしている。

スーパーボウルでは後半に逆転を許してしまったファルコンズだが、フリーマンは「もっと俺がボールを持つ機会が増えていれば結果が変わっていたかもしれない」と、語っている。フリーマンのランで優勝を決める瞬間を楽しみにしよう。

40位 WRラリー・フィッツジェラルド

(カージナルス)

優れたWRはNFLに多数いるが、中でも歴代3位となる通算1125キャッチを記録しているフィッツジェラルドは類い稀な選手だ。キャリアの中で13人のQBからパスを受けており、そのうちカート・ワーナーとカーソン・パーマー以外のQBは、リーグで成功を収めたQBとは言い難い。誰がQBであっても輝くことのできるレシーバーはNFLといえどそう多くはない。

さらに特筆すべきは2013年にブルース・アリアンHCが就任し、従来のアウトサイドレシーバーからスロットレシーバーにコンバートしても成功を収めたことだ。フィッツジェラルドは、NFL入り以来2012年までの9年間をスピードとサイズを生かしてアウトサイドレシーバーとして過ごした。9年の間に3013回ワイドアウトのルートを走ったのに対し、スロットからは僅か702回しかプレーしていない。コンバートが行われた背景には、元コルツWRレジー・ウェインがキャリアの終盤にスロットレシーバーにコンバートされたことで落ち込んでいた成績を復調させたことに倣い、30歳を迎えたフィッツジェラルドのキャリアを延長するアリアンHCの意図があった。コンバートした2013年シーズンは82キャッチ、続く2014年シーズンは63キャッチとフィッツジェラルドにしては物足りない成績だった。しかし、2015年は109キャッチでキャリア最多、2016年シーズンは107キャッチでリーグトップ、1023ヤード獲得、また投げられたパスの72.8パーセントをキャッチし完全復活を果たした。2017年シーズンは34歳を迎えるフィッツジェラルドだが、まだまだ成長を見せてくれるに違いない。

 

NFL the TOP 50 playersの1位〜10位はハドルマガジン8月号Vol.31に掲載しています。ご購読はこちら