「大相撲夏場所・千秋楽」(26日、両国国技館) 新小結大の里が阿炎を破って12勝3敗で初優勝を果たした。初土俵から所要7場所目の初V。今年春場所の尊富士の10場所を上回る史上最速で、幕下付け出しでも1972年夏場所の輪島の15場所目を上回…

 「大相撲夏場所・千秋楽」(26日、両国国技館)

 新小結大の里が阿炎を破って12勝3敗で初優勝を果たした。初土俵から所要7場所目の初V。今年春場所の尊富士の10場所を上回る史上最速で、幕下付け出しでも1972年夏場所の輪島の15場所目を上回る史上最速優勝となった。

 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)は、茨城県つくば市内の祝賀会場で大の里の取組を見守り、会場入り口で弟子を出迎えて優勝の報告を受けた。

 部屋を創設してから初の幕内優勝に「まさかこんなに早くこの日を迎えるとは思っていなかった」と喜び、「本当によく大の里が頑張ってくれた」と感謝。初土俵から所要7場所での初優勝には「僕からしたら考えられない」と思わず苦笑い。自身は初土俵から89場所目での初Vだった。「すごいスピードだと思います」と驚きを隠さなかった。

 大の里については「精神的にだいぶ成長している。腰も少しずつ安定してきて、日頃の基礎の鍛錬が出ている。体圧をしっかりとかけられている。突き押し力士にも馬力負けしないところが、今日の阿炎戦も良かった」と称賛した。

 その上で「もっと腰が下りて、基礎体力ができたらこんなもんじゃない」と、さらに大きく伸びることを示唆。「四股踏みとかが楽しくなってきたら横綱になれるんじゃないか」と期待を込めていた。