木下隆之が宿泊先のホテルで観た「フォーミュラE」は、人の心をドキドキと刺激するレースだったのか。それとも可能性のない茶番だったのか。爆音のないサイレントレースはモータースポーツの将来に明るい光を灯すものなのか。それとも…。「個性的なレースが…

木下隆之が宿泊先のホテルで観た「フォーミュラE」は、人の心をドキドキと刺激するレースだったのか。それとも可能性のない茶番だったのか。爆音のないサイレントレースはモータースポーツの将来に明るい光を灯すものなのか。それとも…。

「個性的なレースがモニターに映っていた」

海外のホテルに宿泊すると、興味深いスポーツを視聴することができる。チャンネル数が100を超えるほど豊富なうえに、その国の個性を移す鏡のように独自のスポーツを放映していることがある。日本人には馴染みのないスポーツを目にすると、様々なものが新鮮に見えるものだ。
アメリカではNBAバスケットやNASCARなどはお茶の間(?)に浸透しているから、わざわざチャンネルを探さなくても観ることができる。ヨーロッパでは、絶大なる人気の自転車レースやサッカーが、それこそ日本でのプロ野球や相撲のように当たり前に放映されている。クロアチアではカヌーが朝晩放映されていたし、イギリスではクリケットが盛んだった。ルールも曖昧な競技であっても、日頃観ることの少ないスポーツを観戦することはなかなか楽しいものである。

先日、とある仕事の都合でポーランドのワルシャワに滞在した。中央ヨーロッパのポーランドは、西をドイツに接し東はウクライナやベラルーシといった東欧諸国と陸続きだ。過去には、ソビエト連邦と西ヨーロッパの大国に挟まれ、地政学的な悲劇に翻弄されてきた国だ。今ではEUに組み入れられ、経済的にも自立していることもあって、文化的にはロシアよりもヨーロッパ色が強い。
という理由もあるにせよ、スポーツ専門チャンネルで頻繁に「フォーミュラE」が放映されていたのには驚いた。ドイツに接しているということが理由なのか、モータースポーツ好きな市民が多かったのである。
フォーミュラEの内容を日本で知るには、モータースポーツ専門誌を読み漁るか、サイトを検索しまくるしか手がない。じっくり観入るには、有料チャンネルと契約する必要がある。ホテルに帰ってなんとなくテレビの電源をオンにしたらそこでフォーミュラEをやっていたなんてこと、日本ではあり得ないからワクワクしたのである。(日本ではテレビ朝日が放送している)

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