今週は東京競馬場で日本ダービー(東京優駿/芝2400m)が行われる。生涯一度の大舞台に今年も選ばれし精鋭が集結。世代の頂点に立つのは果たしてどの馬になるのだろうか。 ここでは、過去10年からジャスティンミラノとレガレイラにフォーカスしたデー…

今週は東京競馬場で日本ダービー(東京優駿/芝2400m)が行われる。生涯一度の大舞台に今年も選ばれし精鋭が集結。世代の頂点に立つのは果たしてどの馬になるのだろうか。

ここでは、過去10年からジャスティンミラノとレガレイラにフォーカスしたデータを取り上げる。

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■ジャスティンミラノに“100%データ”該当

クラシック一冠目の皐月賞を無敗で制したジャスティンミラノ。東京での経験しかなかったこと、ハイペースへの適応など不安も囁かれていたなか、終わってみればレコードで勝ち切ってみせた。多くの馬と勝負付けが済んでいるとなれば断然の人気が予想されるが、その高評価の裏付けとなるデータはこちら。

・秋の東京芝勝利実績がある皐月賞2着内馬【3.5.1.0】

該当馬全頭が馬券内の“100%データ”に該当。昨年はタスティエーラが4番人気での戴冠と、人気に関係なく好走が目立っている。高速馬場傾向にある秋の東京芝勝利実績×皐月賞2着内馬は“超鉄板級”とのデータだ。

ジャスティンミラノについて補足すると、共同通信杯で記録した上がり3F32秒6が破格。上がり3F32秒台で東京芝1800mを制した2~3歳馬にはクロノジェネシス、ダノンキングリー、イクイノックスらGI馬がズラリと並んでいるのだ。過去2戦で下したジャンタルマンタルはNHKマイルCを楽勝。戦ってきた相手もローテーションも、データ上は同世代に敵なし。第92代ダービー馬の栄誉は目前だ。

■レガレイガに【0.0.1.34】の不安要素

その一方で、ホープフルS勝ち馬レガレイラには不安要素が浮上する。1番人気に支持された皐月賞は6着。ハイペースかつ前残り馬場に対応しきれなかったが東京なら本来の姿を見せてくれるはず……そう思いたいところだが、以下データがマイナス材料としてのしかかる。

・皐月賞で6着以下かつ東京芝未勝利【0.0.1.34】

該当馬はすべて連対外と、目も当てられない成績に。皐月賞馬券外から連対圏への巻き返しに成功したのはワグネリアンやスワーヴリチャード、サトノクラウンといった東京芝勝利実績馬に限定。もっと言えば、前述3頭は東京芝重賞勝ち馬だった。

ウオッカ以来となるダービー制覇に挑む紅一点のレガレイラ。牝馬の躍進が目覚ましい近代競馬にあっても、上記のデータをブレイクするのは簡単なことではないだろう。東京芝GIで無双中のC.ルメールと木村哲也調教師のコンビとはいえ、よくて押さえ程度なのかもしれない。

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著者プロフィール

田原基成(たはらもとなり)●競馬評論家 競馬予想の魅力を世に発信し続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野にて競馬本を執筆。現在はUMAJIN内「競馬サロン」にてコラム【競馬評論家・田原基成のいま身につけるべき予想の視点】 執筆中。『SPREAD』ではデータ分析から読み取れる背景を紐解き、「データの裏側にある競馬の本質」を伝えていく。