今週の日曜日は、東京競馬場でヴィクトリアマイル(GI)が行われます。  荒れるイメージの強い一戦ですが、近5年に限ってみると5番人気以内の馬が5勝2着4回3着3回と結果を残しています。単勝回収率や複勝回収率も高い数値となっていますので、…

 今週の日曜日は、東京競馬場でヴィクトリアマイル(GI)が行われます。

 荒れるイメージの強い一戦ですが、近5年に限ってみると5番人気以内の馬が5勝2着4回3着3回と結果を残しています。単勝回収率や複勝回収率も高い数値となっていますので、近年の傾向を踏まえると人気馬を中心に予想を組み立てるのがいいのかもしれません。

 今年のヴィクトリアマイルで上位人気が予想されるのは、昨年のマイルCS(GI)を制したナミュール。前哨戦の阪神牝馬S(GII)で上位に入線したマスクトディーヴァやウンブライル、モリアーナ。22年の秋華賞(GI)勝ち馬のスタニングローズなどがいます。

 直近の傾向からすれば、先に挙げた馬にチャンスがありそうです。ただ、これら以外にも昨年のターコイズS(GIII)を勝ったフィアスプライド、牝馬クラシックで安定した走りを見せたハーパー、現在連勝中と勢いに乗るコンクシェルなどの実力馬も出走を予定していますので、このあたりの馬にも注目したいところです。

 そんなヴィクトリアマイルで、はたしてAIはどういった結論に至ったのか。早速ですが、AIに弾き出された注目馬をご紹介します。

◆心強い鞍上を味方にGI初制覇へ

 今週のヴィクトリアマイルでAIが本命に抜擢したのは、上位人気が予想されるマスクトディーヴァでした。

 週初の本命候補3頭には挙がっていなかった本馬ですが、その予想が一転しマスクトディーヴァに高評価が与えられました。

 デビューしたのが昨年の1月と遅かったため、残念ながら春のクラシックには出走できませんでしたが、秋にはローズS(GII)で驚愕のレコードを叩き出し、重賞初制覇を達成。秋華賞では春二冠のリバティアイランドには屈しますが、同世代の一線級相手に堂々の2着と能力の高さを十分に示す結果を残します。

 今年は2月の東京新聞杯(GIII)から始動。実績から1番人気の支持を集めますが、レースではスタートで痛恨の出遅れ。それに加え、速い上がりの決着になった事もあり、追い上げ及ばず6着。

 仕切り直しの一戦となった前走の阪神牝馬Sでは、課題のスタートも無難に決めて道中は先団を追走。勝負所での手応えも十分で直線へ。直線では鞍上が手綱を落とす場面もありましたが、楽々と抜け出して半馬身差で勝利。2着との差はそれほどありませんが、ゴール前では流すほどの余裕を見せていましたし、着差以上に強い印象を残す結果となっています。

 今回の鞍上は前走に引き続きモレイラ騎手が予定されています。今年4月から短期免許で騎乗しており、早くも重賞で3勝を挙げて活躍しています。桜花賞(GI)ではステレンボッシュを勝利に導くなど、今年の重賞では複勝率71.4%と凄まじい成績を残しています。

 さらに、モレイラ騎手は牝馬限定戦での強さも光ります。今年は牝馬限定戦での騎乗が8度あり、なんと5勝2着3回と連対を外していません。今回のヴィクトリアマイルは牝馬限定戦で高い複勝率を誇る重賞ですので、マスクトディーヴァにとってこれほど心強い鞍上はいないでしょう。前走からの連続騎乗もプラスに働くはずですし、待望のビッグタイトル獲得に期待したいところです。