今季はグラウンド内外で話題を集める大谷。そんな偉才に対する「風刺画」が物議を醸している。(C)Getty Images 稀代のスーパースターに対するクローズアップの仕方が物議を醸している。 事の発端は、米老舗誌『The New Yo…

今季はグラウンド内外で話題を集める大谷。そんな偉才に対する「風刺画」が物議を醸している。(C)Getty Images

 稀代のスーパースターに対するクローズアップの仕方が物議を醸している。

 事の発端は、米老舗誌『The New Yorker』の表紙だ。最新号において同誌は大谷翔平(ドジャース)を抜擢したのだが、ユニホーム姿でバットを振る姿を描いたイラストは胴体が長く、下半身は短いという明らかにアンバランス。さらにお尻のポケットからはドルの札束がはみ出すなど、違和感を抱かせるデザインとなっている。

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 1925年に創刊した『The New Yorker』は、政治、文化、芸術に関するエッセー、批評、風刺画など幅広い分野を扱ってきた。時に時事問題にも果敢に切り込む同誌だけに、今春に元専属通訳だった水原一平容疑者の違法賭博スキャンダルに巻き込まれながらも、グラウンド上で異彩を放ち続ける二刀流スターの現況を描いたのだろう。

 実際、デザインを担当した米国の画家マーク・ウルリクセン氏は、同誌のホームページで「彼はどのリーグでも最高の投手であり、打者であり、最速の走者だ」と強調。そのうえで「金銭スキャンダル(通訳がギャンブルの借金返済のために大谷から数百ドルを盗んだと報じられたこと)に巻き込まれたことは、良くも悪くもオオタニの注目度を高めている」と、描いた意図を明かしている。

 あくまで“風刺”である。だが、その“胴長短足”というあまりにもアンバランスなイラストを疑問視する声は後を絶たない。『The New Yorker』の公式Xが表紙画像を投稿すると、日米を中心とした読者、ひいては野球ファンから批判が殺到。「これは風刺ではなく誹謗中傷」「アジア人に対する蔑視だな。下劣極まりない」「オオタニが私腹を肥やしていると言いたいのか? そんな証拠はない」「だからアメリカから差別が消えないんだ」といった怒りの声が相次いだ。

 イラストに対して理解を示す声もあるが、やはり大半は批判が居並んでいる。おそらく“炎上覚悟”だった『The New Yorker』も、ここまでの反発は予想していなかったかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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