今週は古馬牝馬による上半期の頂上決戦、第19回ヴィクトリアマイル(GI、芝1600m)が東京競馬場で行われる。 今年は、昨年のマイルCS覇者ナミュールをはじめ、前哨戦の阪神牝馬Sを制したマスクトディーヴァ、同2着のウンブライル、3着のモリア…

今週は古馬牝馬による上半期の頂上決戦、第19回ヴィクトリアマイル(GI、芝1600m)が東京競馬場で行われる。

今年は、昨年のマイルCS覇者ナミュールをはじめ、前哨戦の阪神牝馬Sを制したマスクトディーヴァ、同2着のウンブライル、3着のモリアーナが揃ってエントリー。加えて、一昨年の秋華賞馬スタニングローズや、ターコイズS勝ちのあるフィアスプライド、中山牝馬S覇者のコンクシェルなど、骨っぽいメンバーが集結し、一筋縄ではいかない一戦だ。

そんな中、悲願のGI奪取を目指すマスクトディーヴァが、今回の「危険な人気馬」の標的となる。

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■本番で馬券に絡まない阪神牝馬Sの勝ち馬

昨年の秋華賞では、現役最強牝馬リバティアイランドと接戦を演じ、1馬身差の2着に善戦したマスクトディーヴァ。今季初戦の東京新聞杯こそ6着に敗れたが、前走の阪神牝馬Sでは、好位からあっさりと抜け出す完勝劇。引き続き牝馬が相手となる今回は、GI獲得へ願ってもないチャンスだろう。

前走・阪神牝馬S組は、過去10年で最多4勝をマークする相性の良いレース。しかし、その4勝はいずれも阪神牝馬S敗戦馬で、勝ち馬は【0.1.0.9】と、馬券に絡んだのは2020年2着のサウンドキアラ1頭のみと、必ずしも前哨戦制覇が本番とは結びついていない。

2014年スマートレイアー(1人気8着)や、17年ミッキークイーン(1人気7着)など、上位人気に支持されながら掲示板外に敗れているケースも多く、簡単に飛びつくわけにはいかないだろう。

また血統面を見ると、過去10年で父ディープインパクトの3勝を筆頭に、サンデーサイレンス系の種牡馬が7勝と、圧倒的な相性の良さを誇る。

一方、マスクトディーヴァは、父ルーラーシップ、祖父キングカメハメハの血筋だが、父キングカメハメハとしては、2011年にアパパネが勝っているものの、過去18回で【1.1.1.20】と成績としては低調気味。

また、過去10年のキングカメハメハ系種牡馬の成績は【1.1.1.19】で、勝ったのは2020年アーモンドアイ(父ロードカナロア)のみ。つまり、アパパネもアーモンドアイも三冠牝馬で、血統を超越するような実力馬であれば、ヴィクトリアマイルを制することができるが、GI未勝利のマスクトディーヴァが、それに匹敵する実力があるかというと、現時点では否だ。

前走に引き続き、モレイラが継続騎乗で、期待を集めそうな印象のマスクトディーヴァ。しかし、阪神牝馬S勝ち馬の相性の悪さや、血統面での懸念材料、加えて、2走前の東京新聞杯での凡走も、牡馬が相手だったとはいえ負けすぎの印象があり、東京マイルは舞台適性が合わない可能性が考えられ、人気ほどの妙味はないと判断し、今回は思い切って「消し」でいきたい。

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