フィギュアスケート女子で世界選手権3連覇を飾った坂本花織(24=シスメックス)が、来季への決意を示した。6日、振り付けのためにカナダへ出国する前に都内で取材対応。世界選手権から1カ月以上が経過し「やりきったと思える内容ではなかった。ちょっと…

フィギュアスケート女子で世界選手権3連覇を飾った坂本花織(24=シスメックス)が、来季への決意を示した。

6日、振り付けのためにカナダへ出国する前に都内で取材対応。世界選手権から1カ月以上が経過し「やりきったと思える内容ではなかった。ちょっとだけ悔いが残る状態でこの2シーズンは終わっている。燃え尽きることなく次へ進もうと、気持ちが乗っている状態です」と現在の心境を口にした。

今季は同一シーズンでは初のGPシリーズ2連勝を収め、GPファイナルを初制覇。世界選手権ではショートプログラム(SP)4位からフリーで巻き返し、日本勢初の3連覇を達成した。安定した強さが際立ったが「世界選手権では勝ち続ける難しさを感じた。常に完璧にするって難しいな、って感じました」。

来季は26年ミラノ・コルティナダンベッツォ五輪のプレシーズンとなる。タッグを組む振付師は、SPを2季ぶりにロヒーン・ワード氏、フリーを3季連続でマリーフランス・デュブレイユ氏に依頼するという。特に今季は、マリーフランス氏が振り付けを担当したフリー「Wild is the Wind/Feeling Good」に手応えを感じていた。

「今季のフリーは衝撃。ジュニアの頃の自分なら恥ずかしくてできなかった大人っぽい曲。でもいろいろな経験を積んで、今だからこそできるプログラムになった。自分自身、成長したと感じることができて、新たな自分が見えたので、すごくよかったなと思います」

メリハリをつけた振り付けではなく、流れのある動きが特徴的なプログラムを演じたことで、進歩を実感することができた。

表現の引き出しも増やしつつ、構成の難度アップにも挑む。今季のフリーは基礎点の高い3回転ルッツを1本としていたが、来季は2本へ増やす見通し。4回転ジャンプの投入にも「試行錯誤中」と言及した。

その瞳が見据えるのは、ミラノ・コルティナダンベッツォ五輪での躍動。「とにかく2年後につながるシーズンにできたら」と意気込んだ。