迫る注目の決戦、井上優位は動かないがネリも不気味な存在だ(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext これまで数々の偉業を成し遂げ、日本ボクシング界の歴史を塗り替えてきた世界スー…

迫る注目の決戦、井上優位は動かないがネリも不気味な存在だ(C)Getty Images、(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 これまで数々の偉業を成し遂げ、日本ボクシング界の歴史を塗り替えてきた世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)。来る5月6日、元世界2階級制覇王者ルイス・ネリ(メキシコ)との防衛戦に臨むが、はたして東京ドームでどんなファイトが繰り広げられるのだろうか。米メディアも熱い視線を注いでいる。

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 現地5月1日、米老舗紙『The Sporting News』は、このビッグマッチに向けたプレビュー記事を掲載。そのなかで引用されている米大手ベッティングサイト『BetMGM』の最新オッズは、「イノウエ勝利が-1000、ネリ勝利が+600。ドローが+2500」という数字になっており、やはり井上優位の見方が強いようだ。

 ただ、記事を執筆した同メディアのトム・グレイ記者は、「122ポンド(スーパーバンタム級)では、おそらくネリがイノウエにとって最も危険な挑戦者だ」と指摘。「両者とも最高水準の火力を持っており、長期戦を好まない。そのため、距離を取ったファイトにはならないだろう」と見解を示し、激しい打ち合いを予測している。

 さらに記事内では、「イノウエが最強のハードパンチャーなのは、88%のKO率からも明らかだ」と記述。「ネリのKO率は77%。イノウエほどのパワーはないが、コンビネーションでダメージを与えることができ、非常にアグレッシブだ。2016年7月から19年7月にかけて、11試合連続KOを記録している」と紹介していた。

 また同紙は、「階級を上げるにつれて、相手を倒すのに時間がかかるようになった」としながらも、「イノウエの6回TKO勝ち」と結果を予想している。26戦全勝(23KO)という“モンスター”のプロ戦績に対し、挑戦者のネリは36戦35勝(27KO)1敗。この難敵を相手にどんな戦いが見られるか、ゴングの瞬間が待ち遠しい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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