上沢はどんな使われ方をするのか。いずれにせよ存在感を示したいところだ(C)Getty Images いよいよチャンスの舞台が与えられそうだ。レッドソックスは28日、傘下3Aウースターの上沢直之のメジャー昇格を発表した。開幕直前にレイ…

上沢はどんな使われ方をするのか。いずれにせよ存在感を示したいところだ(C)Getty Images

 いよいよチャンスの舞台が与えられそうだ。レッドソックスは28日、傘下3Aウースターの上沢直之のメジャー昇格を発表した。開幕直前にレイズから金銭トレードで加入。メジャー契約を結び、40人枠に登録されていたが、傘下3Aでの調整登板が続いていた。

 ウースターではここまで3試合に先発して、2勝1敗、防御率4.80。15イニングを投げて被安打15、8失点、8自責点、17奪三振という成績だった。

【動画】メジャー初昇格が決定!上沢直之が3Aの舞台で初先発したシーン

 早速ボストンの野球ファンも反応をみせた。レッドソックスに関するYouTube投稿で固定ファンを持つロビー・ハイド氏はXで「ナオユキ・ウワサワが昇格。3Aでの防御率は決して良くなく、球速も高くはないが、厄介なスプリットと堅実なカットボールなど球種は豊富だ。ヒデキ・オカジマの雰囲気が強く感じられる」と印象を投稿した。

 上沢は日本ハムからポスティングシステムを利用して、レイズへ移籍。1月にマイナー契約を結び、招待選手としてメジャーキャンプに参加していた。ただオープン戦では4試合で0勝1敗、防御率13.03と結果を残せず。開幕メジャーは絶望となり、3A降格をチームから告げられた。

 ここで上沢は譲渡条項というオプションを行使した。これは他のメジャー29球団に上沢を状況を公示し、メジャー契約を結ぶ意思があるかを問うもの。メジャー契約を結ぶ意思がある球団が現れれば、レイズは上沢とメジャー契約を結んで40人枠へ入れるか、もしくは獲得希望球団へ放出するかのいずれかを迫られる。ここで手を挙げたのが、レッドソックスだった。

 レッドソックスは開幕直前に先発右腕のルーカス・ジオリトが負傷離脱。若手エース格に成長したブライアン・ベロが負傷者リスト入りするなど、先発投手の離脱者が相次いでいた。上沢がメジャーでどのような持ち場を与えられるかはまだ不透明な状況だが、マイナーでは先発投手としての調整を続けており、いきなりメジャーでの先発マウンドが用意されてもおかしくない。

 前述のハイド氏も岡島の名前を挙げていたが、レッドソックスではこれまでも数多くの日本人投手が活躍してきた。大家友和に始まり、野茂英雄、岡島、松坂大輔、斎藤隆、田澤純一、上原浩治、沢村拓一に続き、伝統のユニホームに袖を通す日本人投手は9人目となる。そして現在、野手では吉田正尚がプレーしている。

 デビューの対戦相手はどこになるのか、またその場面は。楽しみは募るばかりだが、注目されるのは日本ハム時代の同僚、ドジャース・大谷翔平との対戦の機会だ。ドジャース戦は7月19~21日に、ドジャースタジアムで3連戦が組まれている。上沢がそこまでにメジャーでの地位を築き、プライベートでも仲の良い二刀流と対することができるか。実現すれば両者はもちろん、日本ハムファンにとっても忘れられない夢の時間となるに違いない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

【関連記事】上沢直之のメジャー初昇格に地元メディアも歓迎! 「ナオユキの映像を見たい人のために」3Aで初先発した映像添えて投稿

【関連記事】結果が求められる上沢直之、2回7失点のほろ苦デビュー 年俸3億超えの“特殊なメジャー契約”に厳しい船出に

【関連記事】大谷翔平を裏切る最中に送った「LOL」 水原氏の“軽薄なやり取り”に米識者も困惑「ここまで常軌を逸しているとは」