フランス1部のパリ・サンジェルマンが28日、3連覇を達成し、史上最多の12度目の優勝を手にした。パリ・サンジェルマンは27日にル・アブールと引き分け、優勝はお預けになっていたがこの日、2位のモナコがリヨンに2-3で敗れたため、残り3試合で勝…

フランス1部のパリ・サンジェルマンが28日、3連覇を達成し、史上最多の12度目の優勝を手にした。パリ・サンジェルマンは27日にル・アブールと引き分け、優勝はお預けになっていたがこの日、2位のモナコがリヨンに2-3で敗れたため、残り3試合で勝ち点差12となり、優勝が決まった。

AFPでは、パリ・サンジェルマンの優勝を分析している。

11年にカタールの企業がクラブを買収して以降、フランスサッカー界を圧倒する資金力を持った。デロイトが昨年の世界サッカークラブ収入ランキングを発表した際、パリ・サンジェルマンは約8億ユーロ(約1333億円)の収入で3位。トップ20に入ったフランスのチームはマルセイユの2億5800万ユーロ(約416億円)だけで、資金力では国内で群を抜いている。

今季はFWメッシ、ネイマールが退団。今季から指揮官に就任したルイス・エンリケ監督は「我々の歴史と陣容を考えれば、我々は優勝候補。最高のチームと最大の予算を持っている。それは義務に近い」と優勝を義務付けられているプレッシャーを語っていた。

今季の新戦力獲得は、スター選手から若手への移行、複数のポジションをこなせる選手をターゲットにした。サイドバックでは、DFエルナンデスを獲得。ベテランのDFセルヒオ・ラモスに代わり、センターバックにシュクニアルや、若手有望株のベラルドを獲得した。

攻撃もネイマール、メッシとは異なるタイプの選手を補強。FWバルコラ、デンベレのサイド選手、フィジカルが強いセンターFWのゴンサロ・ラモス、コロ・ムアニを獲得した。

1試合あたりの失点は昨シーズンの1・05に対して0・93。若い勢いのあるFWが高い位置でプレスをかけ、守備が安定した。 また、エースFWエムバペは今季限りの退団を明言しており、ルイス・エンリケ監督はエムバペが去った後を見据え、チーム作りに励んできた。エムバペはこの2カ月、フル出場したのは11試合中2試合だけ。指揮官は、将来に備え、代わりの選手を積極的に試した。それでも今季はわずか1敗で首位を独走した。

欧州チャンピオンズ・リーグ(CL)では4強に勝ち残っており、準決勝ではドルトムント(ドイツ)との対戦が決まっている。5月25日は、リヨンとのフランスカップ決勝を戦う。

ルイス・エンリケ監督は「もちろん、それは私たちのモチベーションの源。そこに到達するまでの道のりは長く、曲がりくねったものになるだろう。シーズン終了まで、集中を切らさないことが必要だ」と複数タイトルを見据えていた。